生成AIで巧妙化するデマ──熊本地震で露見した「10年前にはなかった新たな手法」 識者に聞く(1/3 ページ)
2016年の熊本地震から10年という節目に同じ熊本県で発生した「令和8年熊本地震」。SNSでは発災直後から多くのデマやフェイク情報が拡散し、中には10年前には考えられなかった動きや傾向もみられた。熊本地震に関するデマ・フェイク情報リポートを発行したスペクティ(東京都千代田区)の根来諭COOに詳しい話を聞いた。
令和8年熊本地震は、熊本県熊本地方を震源として7月28日の午後4時27分に発生した。Xでは発災直後の午後4時30分ごろに関連する投稿がピークとなり、ポスト数は6万件を突破した。根来COOによると、発災直後からの数時間は、被害の実態が把握しにくい反面、情報に対する需要は高いため、デマやフェイク情報が拡散しやすい時間帯だという。
そして地震に関するデマや偽情報には、新しい技術の登場や社会情勢の変化を背景として、10年前の平成28年熊本地震ではみられなかった2つの傾向があるという。
生成AIが状況を複雑に
1つは10年前にはほぼ存在しなかった生成AIだ。案の定、今回も生成AIで作ったとみられる動画を添付した“偽の救助要請”があった。
ただ、数字としては過去の被災地の映像などが使われるケースが多く、生成AIによる偽動画は少なかったという。例えば「イオンモール熊本、地震で爆発」という投稿に添付されていたのは、24年の能登半島地震の際に撮影された別の商業施設の動画だった。
生成AIの利用が誤解や混乱を招くケースもあった。
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