名称なぜ「テッペイ」? JR東、遅れすぎたコード決済参入の勝算(2/4 ページ)
2段階ある制限解除ステップとセキュリティ
モバイルSuicaユーザーがそのまま利用開始できるのがteppayの強みだが、一方で最初の段階ですぐできるのは別ユーザーからの残高送金だけで、親が子どもにお小遣いを渡す感覚で利用するぶんには問題ないが、本格的な利用には厳しい。そこで本人確認作業を経て制限を解除する必要が出てくる。
teppay残高へのチャージ上限と残高送付上限に関するFAQに書かれているが、「1回当たり」「1日当たり」「1カ月当たり」でそれぞれ上限額が決まっており、加えてチャージ手段や本人確認の有無によって金額に幅がある。
teppayにおいて制限解除は2段階のステップがある。1つは携帯電話番号の登録で、登録した電話番号でSMS認証を行うことで利用可能な金額の幅(ステージ)が上昇する。SMS認証はチャージや各種設定作業において求められるケースがあり、この際に必要になる一種のセキュリティ対策だ。チャージにSMS認証が必要なため、最低限済ませておくべき作業だといえる。これにより、セブン銀行ATM経由での現金チャージと「ビューカード」を登録してのクレジットカードでのチャージが可能となる。ビューカードは決済時の都度利用も可能なため、もし当該のカードを持っている場合は登録しておくと利便性が上がる。
制限解除の第2段階はマイナンバーカードを使った本人確認だ。詳細な登録ステップは解説ページで確認できるが、カード内のICチップをスマートフォンのNFC機能で読み取って行う。この際に「署名用電子証明書パスワード」が必要となる。teppayのサービス開始日にはスマートフォン内で属性証明も可能なマイナンバーカード機能を格納する「Androidのマイナンバーカード」のサービスがスタートしたが、AndroidとiPhoneともにスマートフォン内のマイナンバーカードはteppayの本人確認では利用できないため、別途物理カードを用意しなければならない。
これにより、teppayの最大上限である残高30万円の利用が可能になるほか、銀行口座からのチャージ、「teppay JCBプリカ」の発行、自治体からの給付金などの受け取り、各種キャンペーンへの参加といった機能が開放される。
なぜマイナンバーカードだけ?
「なぜマイナンバーカードだけ?」「運転免許証や他の証明書ではダメなの?」という方もいるかもしれない。27年4月1日から施行される改正犯罪収益移転防止法(犯収法)では、不正利用対策強化の一環で本人確認作業が厳格化され、対面での本人確認における身分証明書のICチップ情報の読み取りが原則義務化となる。オンラインでは撮影した券面画像の送付による本人確認が廃止され、原則としてICチップでの確認に一本化される。
日本国内で本人確認書類として有効な3種類の公的身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、在留カード)は全てICチップを内蔵しているものの、オンラインでのICチップ確認に対応した身分証明書は実質的にマイナンバーカードに限定されており、27年4月1日以降に利用可能な身分証明書はマイナンバーカードだけと考えて問題ない。
teppayは金融サービスであり、特に今回のサービス開始に当たって金融庁側の指導も入っていると思われ、残り半年もない期間のために運転免許証の券面確認機能を入れるのではなく、ICチップ確認のためにマイナンバーカードに一本化したのではないのかと推察する。
本人確認を経てteppayでJCBプリカが発行できるようになると、teppay残高を使ってのJCBカードでの買い物が可能になる。オンライン利用限定となるが、JCBプリカのカード番号などをECサイトやアプリに入力することで、teppayのコード決済やSuicaでは利用できなかったWebサービスなどでも利用できるようになる。
ただし、現状でJR東日本のチケット購入サービスの「えきねっと」はteppayなどから利用できず、JCBプリカによりteppay残高を使っての“間接的”な購入に限られる。またJCBプリカは3Dセキュアによる追加認証にも対応しており、本人確認が必要な際はモバイルSuicaに登録済みのメールアドレスに認証用コードが記述されたメールを送信する。
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