SpaceX、Qualcommと複数年契約 「Starlink Mobile」の地上5G網を2027年から全米に展開へ

 米Qualcommは11月4日(現地時間)、米SpaceXと複数年契約を結び、SpaceXのモバイル通信サービス「Starlink Mobile」向けに5G基地局用の半導体プラットフォームを提供すると発表した。SpaceXは2027年から米国内で地上5Gネットワークの展開を開始し、契約期間中に数万カ所の基地局を設置する計画だ。契約金額は公表していない。

(画像:Qualcomm)

 Starlink Mobileは、SpaceXが衛星通信と地上の携帯電話ネットワークを統合して構築する通信サービスだ。衛星通信で地上の基地局がカバーできない地域を補い、場所を問わずスマートフォンで通信できる環境の実現を目指す。

Starlink MobileのWebサイト

 Qualcommは、通信インフラ向けブランド「Dragonwing」の「QRU100」と「QDU100」、および通信信号処理用のソフトウェアを提供する。これらを使った基地局は、64系統の送信アンテナと64系統の受信アンテナを組み合わせる「Massive MIMO」技術に対応し、通信範囲や容量、周波数利用効率を改善する。消費電力を抑えることで、大規模な基地局展開のコスト削減も図る。

 SpaceXでStarlink担当上級副社長を務めるマイケル・ニコルズ氏は「自宅でも外出先でも通話が途切れる時代は終わりにすべきだ」と述べ、Qualcommとの協力によって基地局の開発を加速させる考えを示した。

 Qualcommのクリスティアーノ・アモンCEOはXへの投稿で、今回の協業が将来の「AIネイティブ6G」インフラへの道筋にもなると説明した。SpaceXのイーロン・マスクCEOも「ついに、どこでも良好な電波が届く1つのネットワークが実現する」と投稿した。

 この取り組みにより、SpaceXは衛星通信事業者から、地上の携帯電話網も自ら運営する通信事業者へと事業を拡大することになる。Reutersによると、Qualcommは今回の契約を同社にとって過去最大の5G関連契約と位置付けているという。SpaceXはAT&T、Verizon、T-Mobileなど米国の大手通信事業者に対抗する構えだ。

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