欧州連合のグリッドコンピューティング技術が刷新された。旧プロジェクト「Enropean DataGrid」(EDG)が3月31日で終了、これを引き継ぐ形で新プロジェクト「Enabling Grids for E-Science in Enrope」(EGEE)が4月1日正式発足した。
欧州合同素粒子原子核研究機構(CERN)の発表によると、欧州科学界のデータ/リソース共有のためのグリッドテストインフラ構築を目指して3年前に立ち上がったEDGプロジェクトは、このほどその機能を終えた。新プロジェクトのEGEEでは、さらに技術を前に進めて、1日24時間のサービスグリッドインフラを提供するという。
EDGのソフトは3年間で7回のメジャーアップグレードを経て、最終版は高エネルギー物理学、生物医学、地球観測の3分野で利用されている。例えば高エネルギー物理学分野では、数ペタバイトのCERN LHC加速器の実験データ保存・解析のためのグリッド技術基盤として使われている。
新しいEGEEプロジェクトでは、強固でセキュアなグリッドネットワークの構築、信頼できるサービスを提供し続けるためのミドルウェアの保守と常時改良、ユーザーの拡大とサポートの拡充を目指すという。
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