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国内ネット普及率が6割突破 不安は「プライバシー」

» 2004年04月14日 20時12分 公開
[ITmedia]

 総務省が4月14日に発表した通信利用動向調査によると、2003年末の時点でのインターネット利用者数(携帯電話やゲーム機からのアクセスも含む)は7730万人で、普及率が初めて6割を超えた。だが個人情報の流出事件が相次ぐ中、プライバシー保護が不安とするユーザーも多かった。

 調査は1月、無作為抽出した一般世帯と企業を対象に調査票を郵送して実施。回答から国内全体のユーザー数は前年比788万人増の7730万人と推計。人工普及率は同6.1%増の60.6%で、初めて60%を超えた。

 インターネット利用者は、年齢、性別問わず増え、特に年収200万円未満のユーザーの伸び率が高かった。年収や性別による格差は縮小傾向ながら「依然としてデジタルデバイドは存在する」と分析している。ブロードバンド回線利用者数は47.8%と、全体の半分近くにのぼった。

 インターネットを利用する際に不安・不満に思うことはプライバシーの保護がトップで、5割以上のユーザーが挙げた。次いで4割が「ウイルス感染」を挙げており、ウイルスを発見または感染したことがあるユーザーは全体の2割。3割のユーザーがウイルスチェックソフトを導入している一方で、対策を何もしていないユーザーも26.5%いた。

 企業では、PCに何らかのセキュリティ対策をしている答えたのは前年より1割多い94.1%。ウイルスなどの被害にあった企業も前年より3.5ポイント減って72.7%となっており、セキュリティ対策が進んでいることがうかがえる。

 ネットを利用しない人が挙げた理由のトップは「必要がないから」。2位以下には「操作が難しい」「プライバシーの保護が心配」という意見が続いた。

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