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Ciscoのソース流出問題で新たな証拠が浮上

» 2004年05月19日 08時42分 公開
[IDG Japan]
IDG

 ロシアのサイトが米Cisco Systemsのソースコード盗難を報じ、その裏付けとなるサンプルコードを掲載した4日後の5月18日、さらなる流出サンプルコード、コードがどのように流れたかを物語る情報など、新たな詳細が浮上してきた。

 まず、CiscoのIOS(Internetwork OS)用コードファイルのコピーは、さらに多くがネット上を出回っている可能性がある。モスクワのセキュリティコンサルティング企業、Positive Technologiesのセキュリティ専門家、アレクサンダー・アンティポフ氏が電子メールとインスタントメッセージによる取材に応えて語ったところによると、Ciscoのネットワーク上のSun Microsystems製サーバからコードが盗まれた後、オランダのユトレヒト大学保有のファイルサーバ上に、短時間、ソースコードへのリンクが張られた。

 Ciscoの広報担当者は、現在調査中であることを理由に、この新情報についてのコメントは避けている。同社はこの件で、米連邦捜査局(FBI)に協力しているという。

 アンティポフ氏は、盗まれたコード(推定800Mバイト程度)を15Mバイト以上ダウンロードしたとしている。それは“Franz”というオンラインネームの人物が、5月14日、プライベートIRCフォーラムに3Mバイトの圧縮版ファイルへのリンクを掲載した後のことだった。アンティポフ氏は、自分はFranzという人物と知り合いではなく、自分としてはCiscoにコードを返却したいと考えているとし、このコードについてCiscoの社員と既に連絡を取っていると語っている。

 このリンクが掲載されていた時間は10分足らずで、リンク先はユトレヒト大学のFTPサーバ(ftp://ftp.phys.uu.nl)だったという。同大学のWebページによれば、このFTPサーバは5Mバイト以下のファイルのホスティング用として一般公開されている。

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