米AMDは90ナノメートル製造プロセスのノートPC用プロセッサを、顧客向けに出荷しつつある。Goldman Sachsのアナリストが8月12日発行のリサーチノートで伝えた。
AMDのヘクター・ルイズCEOは、Goldman Sachsのアナリストと先日面談した折、90ナノプロセスのノートPC用プロセッサの出荷を始めたと語ったという。Goldman Sachsのリサーチノートによると、1カ月以内にデスクトップ用プロセッサが、またその後にサーバ用プロセッサが続くという。
AMD広報は90ナノプロセスのプロセッサについて、7〜9月期中の提供開始という計画に変わりはないと語っている。
半導体メーカーがPCメーカー顧客向けにプロセッサを出荷開始した日から、それを搭載した製品の発売日までのリードタイムは4〜6週間程度。PCベンダーは通常、需要を満たせる十分な量のプロセッサを確保できるまでは製品の発売に踏み切りたがらない。
AMD初の90ナノプロセス採用モバイルプロセッサはコードネームで「Oakville」と呼ばれている。AMDのサイトに掲載された公開ロードマップによると、OakvilleはモバイルAthlon 64アーキテクチャをベースとした低電圧プロセッサとなる見通し。一方、デスクトップAthlon 64の90ナノ版のコードネームは「Winchester」だ。
プロセスルールの世代交代では常にいえることだが、90ナノプロセスへの移行は数社の半導体メーカーにとって、険しい道のりとなっている。Intelは1〜3月期にデスクトップとモバイルの両プロセッサで生産の遅延を余儀なくされたが、今では、同社の予想以上に機能するプロセッサを生産しつつある。IBMは、PowerPC 970FXを90ナノプロセスに持ち込むのに1年にわたって苦労し、これが同社の顧客Appleの一部製品のリリースの遅れを招いている。
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