マイクロソフトは既報のとおり、日本時間の9月2日午前0時より、Windows Updateおよびダウンロードセンターを通じて、「Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載(SP2)」の提供を開始する。
ただし、Windowsの自動更新機能経由での配布は、「企業内では、適用前に評価の期間が必要ということもあるので」やや時期を遅らせ、9月29日からの配布となる。さらに、管理者向けに、ユーザーが勝手に自動更新を行いSP2をインストールしないように設定できるツールを配布する予定だ。
SP2の容量は、適宜Windows Updateを行っている場合はProfessional Editionで約100MB、Home Editionでは約80MB。まったく更新作業を行っていない場合は270MB程度になるという。こうなるとWindows Updateサイトの相当な混雑も予想されるが、「負荷の増加を見込んでサーバ、ネットワークの双方を強化している」(同社)とのことだ。
といっても、ナローバンドのユーザーにとっては、ダウンロードが困難な容量であることに変わりはない。そこでマイクロソフトでは、昨秋に配布したBlaster駆除ツール同様、PC量販店約2500店舗でCD-ROM配布を行う。SP2ではさらに、全国約2万5000局の郵便局でも配布を行う計画だ。これらCD-ROMには、SP2の設定などを解説した小冊子が付属する。店頭/郵便局でのCD-ROM配布は日本独自の施策で、あまねくSP2がいきわたることを狙ったもの。さらに、雑誌付録CD-ROMへの収録という形でも配布が行われる。
配布形態 | 開始日時 | |
---|---|---|
オンライン | Windows Update | 9月2日 |
ダウンロードセンター | 9月2日 | |
自動更新機能 | 9月29日 | |
オフライン | PC量販店 | 9月17日 |
郵便局 | 10月1日 | |
雑誌付録など | 随時 | |
販売製品 | Windows XP プリインストールPC |
2004年秋モデルより (詳細は各社に) |
パッケージ製品 | 近日中にラインナップを 一新する予定 |
|
SP2の適用により、既存のアプリケーションの動作に不具合が生じることも指摘されている。そうしたケースに備え、マイクロソフトではソフトウェアの対応状況/互換性に関するリンク集をとりまとめ、Web上で公開した。
とはいえ、あまり知識を持たないユーザーが、SP2の導入により混乱するケースは十分考えられる。そこでマイクロソフトでは、サポート体制拡充の一環として、SP2公開後当面の間、平日だけでなく土日もセキュリティ情報センターの窓口を開き、電話での問い合わせに応じるということだ。
たびたび報じられてきたとおり、SP2では過去の苦い経験を生かし、セキュリティ機能の強化が図られている。マイクロソフト社長のマイケル・ローディング氏は「SP2は新たなセキュリティのベースラインであり、基盤である」と述べるとともに、今後のさらなるセキュリティ環境改善のために、フィードバックを歓迎したいとの考えを示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR