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チップをすき込んだ「ICペーパー」、王子などが開発

» 2004年11月08日 16時44分 公開
[ITmedia]

 王子製紙は11月8日、極小ICチップを紙にすき込んだ「ICペーパー」の生産技術を、エフ・イー・シー(FEC)グループ、トッパン・フォームズと共同開発したと発表した。商品券や有価証券などへの活用を目指す。

 アンテナ内蔵型で0.5×0.5ミリサイズの超小型ICチップを、紙の製造過程で定位置にすき込み、巻き取り紙や平判紙として出荷できる。チップサイズから紙の厚さに制限はあるが、有価証券類や値札などの厚物紙への適用が可能だ。

 ICチップはFECが開発した「MMチップ」。13.56MHzから2.45GHzまでのマルチバンド対応非接触型で、世界で初めて赤外線方式によるデータ書き込みにも対応。同チップはマレーシアの国家プロジェクトに採用が決まっている。

 従来はチップを貼り付けるなどして製造していたが、紙の製造工程で直接すき込むことで量産性が大幅に向上するとしている。

 新技術は、11月9−11日に開かれる「Smart Labels Asia2004」(リーガロイヤルホテル東京)のMalaysia Microchip CommitteeとFECグループのブースに出品する。

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