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EricssonとSendo、GSM特許技術めぐり対立

» 2005年03月24日 08時46分 公開
[ITmedia]

 スウェーデンのEricssonは3月23日、英携帯電話機メーカーSendoに特許を侵害されたとして数カ国で提訴したことを明らかにした。これに対してSendoも同日、Ericssonの反競争的行為について欧州委員会に申し立てを行ったと発表、対決姿勢を強めている。

 Ericsson側は、Sendoの携帯電話がGSMとGPRS技術に関するEricssonの特許数件を侵害していると主張。Sendo製品の販売・マーケティングを禁じる仮処分と損害賠償を請求した。

 Ericssonでは同社技術の利用を望む相手にはすべて、ライセンス契約を通じて公正かつ理にかなった条件でこれを提供していると強調。世界のGSM/GPRS携帯電話メーカーは大部分がEricssonの特許ライセンスプログラムに加入済みだと指摘している。

 一方、Sendo側の申し立てでは、Ericssonはサードパーティーに対して特許技術を不公正かつ反競争的な形で差別的に提供しようとしており、これが過剰な特許料請求につながっていると主張。これによって競争が制限され、GSM市場で新規参入者の効率的な営業を阻み、あるいはまったく営業できない状況になっていると訴えた。

 GSM標準は欧州連合が資金の一部を拠出したものであり、これに対応した欧州通信規格協会(ETSI)の規定では、GSM技術の市場における競争の状況を定義しているが、EricssonなどはETSIとそのライセンス規定を不正に利用しているとSendoは主張。実際にはEricssonと、サードパーティーの競争阻害を目論む者とのカルテルに隠れて動いており、技術的・商業的進歩を自分たちに有利なように操っていると批判、こうしたやり方はETSIの目標にも、欧州委員会が掲げている目標にも反すると主張している。

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