ヤフーが「CGM化の大号令」 MySpaceは「連携も」(1/2 ページ)
ヤフーがユーザー参加型メディア(CGM:Consumer Generated Media)への転換を進めている。今年に入ってSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に参入したほか、既存サービスもユーザー参加型に改良するなど“CGM化”を急速に展開。同社の井上雅博社長は「思いつくものは全部CGM化する」と語り、mixiなどに先行されてきた同分野で遅れを取り戻す。
「CGMへの転換が遅かったのは、ぼくが『やる』と言わなかったから。CGMには企業の“悪口”が書かれるかもしれず、バナー広告やブラディング広告を出稿してもらえないため、もうからないと思っていた。だが今は、前言撤回する」
井上社長が姿勢を変えたのは、CGMで収益を得る道筋が見えてきたためだ。「CGMは『行動ターゲティング広告』でマネタイズできる。サイトを閲覧する“人”をターゲットにしているため、広告がどのコンテンツに載っているかは2の次だ」
行動ターゲティング広告では、ユーザーのアクセスログや検索履歴などネット上の“行動”を追跡し、興味や好みを把握。関連する広告を表示する仕組みだ。例えば、自動車メーカーのサイトと自動車保険のサイトをめぐり、車種名で検索した人は、車に興味を持っていると分かり、車の広告を掲載すると効果が高まる、という訳だ。
同社は、Cookieでユーザーの行動をトラッキングするターゲティング広告を7月から導入。クライアントに好評で、売り上げは順調に伸びているという。今後は、ユーザーの現在の行動から未来の購入行動を予測する広告などを視野に、幅広く展開していきたいという。
SNSは「もうからない」が……
「今話題になっているSNSは、もうからないと思う」――井上社長はこう切り捨てる。同社がSNS「Yahoo! Days」を展開するのは、mixiのようにSNS単独で利益をあげるためではない。「Yahoo!ID」ごとに、同社の各サービスを一元的に管理するハブとしての役割と、SNSの「友人関係マップ」を、増え続けるネットコンテンツのフィルタリングに生かすことが狙いだ。
Yahoo!Daysは、友人をグルーピングし、それぞれのグループに対して日記の公開範囲を設定できる。同社はYahoo!IDユーザーが投稿できる“CGM的な”機能を各サービスに急ピッチで付けているが「ユーザー投稿系のサービスには、自分の書いたものを特定の人だけに見せるとか、全員に見せるなどと決められる仕組みが必須」という考え。Daysで作った友人関係マップをこれらの投稿サービスで共有し、公開範囲の制御に活用する考えだ。
さらに、友人関係マップを、コンテンツフィルタリングツールの1つにする。例えばブログ検索で、友人がよく閲覧しているブログを検索結果の上位に持ってくる――といった活用法が考えられる。
「CGMを“使い物になるクオリティーの並べ方”にしたい。Googleが成功したのも、過去のロボット検索にはない並べ方にしたから。CGMを放っておくとどうなるかという実例が日本にはある。そのような例にならないようにすることが、CGMを多くの人に役立ててもらうために重要」
Yahoo!IDのアクティブユーザーは1700万人を超え、Yahoo!JAPAN全体の月間ページビューは300億以上。ユーザーの行動把握のためのデータには事欠かない。検索結果ランキングやユーザーのアクセス履歴などもCGMととらえ「ありとあらゆる手段で活用したい」という。
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