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「お祈りパンダ」ウイルスの感染被害は?

» 2007年01月19日 15時36分 公開
[ITmedia]

 「お祈りパンダ」ウイルスは30種を超える亜種が出現し、感染を広げていると報じられている。

 だがその一方で、英セキュリティ企業Sophosは1月18日、感染報告はほとんどないとし、パニックを起こさないようにと呼びかけた。

 このウイルスFujacksは、感染したプログラムのアイコンを線香を持ったパンダの絵柄に変える。中国メディアは、これは「トップレベルの脅威」であり、同国内で数百万台のコンピュータに感染したと報じている。

 Fujacksは既存の実行可能ファイルを宿主として拡散する。つまり、1台のPCに感染すると、Fujacksの数百の複製ができる可能性がある。またネットワーク共有や、USBメモリ、音楽プレーヤー、カメラなどのリムーバブルドライブにも広がる。Fujacksはリムーバブルデバイス上に隠しAUTORUNを作成して、別のPCに接続されたときに感染を広げようとする。中国メディアはこれまで感染したのは中国語版Windowsのみと伝えているが、Sophosはこのウイルスは英語版Windowsでも動作すると指摘している。

 中国メディアの報道とは裏腹に、Sophosは、同社にはこのウイルスの報告はほとんど寄せられていないとしている。

 「アジアからPC感染の報告が1〜2件寄せられてはいるが、少なくとも企業ユーザーの間では、報じられているような『破壊的な』感染拡大の証拠はない」(Sophos)

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