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東芝4〜12月は増収増益 家電は黒字化、携帯・PCは不振

» 2007年01月31日 16時30分 公開
[ITmedia]

 東芝が1月31日に発表した2006年4〜12月期の連結決算は、全部門で増収で家電部門は黒字化し、全体でも増収増益となった。ただ携帯電話やPCは不振だった。

 売上高は前年同期比11%増の4兆9553億円、営業利益は同5%増の1211億円、税引き前利益は同約2.3倍の2016億円、純利益は同約3.1倍の1113億円。

東芝の株価チャート東芝の株価チャート(1年:縦軸の単位は円)

 売上高の4割を占めるデジタルプロダクツ部門は、主要部門で唯一の減益。売上高は2兆637億円と同11%増えたが、営業利益は同半減の98億円だった。テレビやモバイルAV機器、HDDなどが好調だったが、携帯電話が減収減益。PC事業は第3四半期に黒字化したものの上半期の赤字を補いきれず、全体としては減益だった。

 家電部門は照明や家電が好調、空調も堅調で売上高は同8%増の5490億円。損益は前年同期から73億円改善し、18億円の黒字に転換した。

 電子デバイス部門は、メモリやシステムLSIを中心とした半導体事業が順調に推移し、売上高は同16%増の1兆1798億円。ただNANDフラッシュの価格下落が想定以上で損益面では横ばいで、営業利益は同横ばいの794億円にとどまった。

 社会インフラ部門は、売上高は同6%増の1兆2845億円、営業利益は同約2倍の222億円。医療用システムや社会システム事業が好調だったほか、米Westinghouseグループの買収完了の影響もあり、増収増益となった。

 2007年3月期通期の業績予想は修正する。売上高は当初予想を上回る見込みだが、営業利益はNANDフラッシュの大幅な価格下落で下方修正。税引き前利益は、営業外損益の改善により上方修正する。

 修正後の予想は、売上高が前回予想時比2500億円増の7兆円、営業利益が同200億円減の2500億円、税引き前利益は同200億円増の2900億円、純利益は同100億円増の1200億円。

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