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「ニコニコ動画」が「SP1」にバージョンアップ 「ムービーメーカー」無償配布

» 2008年03月05日 13時22分 公開
[ITmedia]
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 ニワンゴの動画サイト「ニコニコ動画」が3月5日午後6時、「RC2」から「SP1」にバージョンアップする。ユーザー向けの公式動画作成ツール「ニコニコムービーメーカー」を無償配布するほか、初心者ページの新設などでユーザーのすそ野を広げる。H.264対応も果たした。

 ニコニコムービーメーカーは、音楽ソフトなどで実績のあるソフト会社・インターネット(大阪府吹田市)と共同開発。業界初という「動かない動画」の作成支援ツールで、ライトユーザーをターゲットに、使いやすい動画作成インタフェースを提供。動画投稿のハードルを下げ、視聴のみだったユーザーを投稿側に取り込むことでニコニコ動画の活性化につなげる狙いだ。

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 ニコニコ向けに特化したswfファイルを作成できる。swfのため拡大や縮小に強く、静止画をきれいに反映させることが可能といい、小容量の画像によるスナップ写真動画や、アンケート動画なども簡単に製作できるという。ファイル内にデータをまとめて保存でき、複数のユーザー同士でファイルをやり取りすることで編集できるようにした。動画に入れる効果音やミュージックエフェクトなどの素材を有料ダウンロードできる機能も盛り込み、「権利侵害などがない演出を効果的に行える」としている。

 H.264にも対応する。投稿は有料のプレミアム会員限定だが、視聴は誰でも可能。最大ビットレートは800Kbps・1ユーザー当たりの容量は8Gバイトに拡大する。

 ニコニコ動画を再生するプレーヤーをブログに貼り付ける機能も新設する。従来の視聴はニコニコ動画にログインした上でサイト内でのみ可能だったが、外部プレーヤーの提供で会員・非会員を問わずにブログで視聴できるようになり、視聴者のリーチを広げる(コメント投稿はニコニコ動画サイト内のみ)当初の対応サイトはlivedoor Blogなどlivedoorの5サイト、はてなダイアリーなどはてなの3サイト、So-net SNS、trunc。対応サイトは順次拡大する。

 「初心者ページ」を設置して、初めてニコニコ動画を利用するユーザーでも操作できるよう、チュートリアル動画を配信する。

一斉にミニゲームを配信する「ニコ割ゲーム」

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 「ニコ割」機能を活用した「ニコ割ゲーム」も追加。ニコ割は、視聴中の動画にも一斉に割り込んで、リアルタイム情報を同時伝達する機能。現在は時報などに使っているが、ニコ割ゲームは動画表示部分で直感的に遊べるミニゲームを一斉配信。終了後にゲーム結果を送信し、ユーザーのランキングを表示する仕組みだ。「不特定多数のユーザーが、同時刻に同じゲームをプレイしてスコアを競い合うという、通常のゲームでは考えられない画期的な試み」としている。

 「ニコスクリプト」も13日に進化し、(1)動画内にクリック可能なボタンを設置する「@ボタン」、(2)コメントが流れない領域を設定する「@コメントマスク」、(3)投票結果などをユーザー単位で得点化する「@スコア」──が加わる。動画を切り替える「@ジャンプ」は高機能化し、同一動画の特定の指定時間にジャンプさせたり、他の動画にジャンプした後、その動画での再生時間を設定して元の動画に戻す──といったことが可能になる。

 トップページはリニューアルし、カテゴリを選択しやすいように配慮。ユーザーの「マイページ」を公開できるようにし、ユーザーのプロフィールやマイリスト、投稿動画の一覧が他のユーザーから見られるようにする。トップページで試験放送中の「動画ニュース」と同様のニュース動画を、ユーザーが作成・投稿できるツール「ニコニコニュースメーカー」を4月に始める予定だ。

 ニコニコ動画の情報をまとめたサイト「ニコニコ大百科」も4月に公開予定。投稿動画やニコニコ発の新語などについてユーザーが編集できるのが特徴。動画を張り付けることもでき、その動画ができた過程をまとめるといった使い方も可能としている。

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