米Appleの「iPhone 3G」の原価は推定173ドル程度――調査会社iSuppliが「仮想分解調査」の結果を発表した。
iSuppliの「仮想分解調査」とは、実際の製品を分解するのではなく、分析スタッフが部品、サプライヤー、コストを推測するというもの。同社はiPhone 3G発売後に、実際の分解調査を実施する予定だとしている。iPhone 3Gは7月11日に、16Gバイト版が299ドル、8Gバイト版が199ドルで発売される予定(日本では実質2万3040円と3万4560円)。
仮想分解の結果、iPhone 3Gは3Gネットワーク対応など機能向上を図っているが、コストは173ドルと既存モデルの265.83ドル(8Gバイト版)よりも23%安くなっている。これは部品価格の値下がりによるものという。
価格(米ドル) | 部品 |
---|---|
22.80 | 8GバイトNAND型フラッシュメモリ |
20.00 | 改良版タッチスクリーン |
20.00 | ディスプレイ |
13.50 | アプリケーションプロセッサ |
5.00 | 1ギガビットSDRAM(モバイルDDR) |
15.00 | HSDPAデジタルベースバンド |
7.00 | 200万画素カメラモジュール |
4.00 | 無線LANチップセット |
4.00 | バッテリー |
3.60 | GPS |
2.00 | モーションセンサー/加速度計 |
4.25 | RFトランシーバー |
1.89 | 64メガビットNORフラッシュメモリ、32メガビットPSRAM |
1.80 | 充電器(USB) |
2.00 | Bluetooth 2.0+Enhanced Data Rate(EDR) |
37.16 | その他 |
164.00 | 部品コスト合計 |
173.00 | 製造コストを含む原価 |
199 | 小売価格 |
iPhone 3Gは現行モデルとは異なり、携帯キャリアからの販売奨励金付きで販売されるとみられる。iSuppliはキャリアがAppleに支払う奨励金を1台当たり約300ドルと見込んでおり、実質的な価格は現行モデルと同じ499ドルになると述べている。
また同社は、2009年にはiPhone 3Gの原価は148ドルに下がり、「設計が変わらなければ、2012年には126ドルになる」と予測している。
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