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IE 8に閲覧履歴を残さないプライバシー機能

» 2008年08月26日 10時56分 公開
[ITmedia]

 Internet Explorer(IE)8には、ユーザーがWeb閲覧履歴やcookieを管理できるプライバシー機能が搭載される。米MicrosoftのIEチームが8月25日に明らかにした。

 IEチームはWeb閲覧のプライバシー保護について、ユーザーは同僚や家族などからWeb閲覧履歴を見られることを懸念していると指摘、またユーザーがどの情報をWebサイトと共有するかを従来よりも細かく設定できるようにすることも課題として挙げている。

 これを踏まえ、IE 8では「InPrivate Browsing」「InPrivate Blocking」「InPrivate Subscriptions」という新機能を盛り込み、「Delete Browsing History」を強化する。

 InPrivate Browsingでは、IEに閲覧履歴やcookie、インターネット一時ファイルなどを保存しないよう設定できる。この機能を有効にしている間は、新規のcookieは保存されず、すべてセッションcookieになる(既存のcookieはそのまま)。新しい閲覧履歴、フォームデータ、パスワード、アドレスバーに入力したアドレス、検索ボックスに入力したキーワード、訪問済みリンクも保存されない。

 InPrivate Blockingは、サードパーティがユーザーのWeb閲覧履歴を参照できるようになっている場合、それをユーザーに通知して、ブロックできるようにする。例えば、あるWebサイトになんらかのコードが埋め込まれていて、ユーザーがそのWebサイトを訪問したことが同じコードを使っているほかのサイトに分かるようになっているような場合、この機能はそれを阻止する。ブロックする対象を手動で設定することも可能。

 InPrivate SubscriptionsはInPrivate Blockingを補強する機能。ブロック対象を細かく設定したくないというユーザーのために、WebサイトのリストをRSSフィードの形で提供する。

 Delete Browsing HistoryはIE 7で導入された機能で、IEに保存されたWebサイトの閲覧履歴を後からワンクリックですべて消すことができる。IE 8では、お気に入りに登録されたWebサイトのcookieやインターネット一時ファイルを消さずに残すオプションを追加した。インターネットオプションタブに、「ブラウザを閉じた後で履歴を消す」オプションも追加している。

 IE 8のプライバシー機能については、Microsoftの商標登録申請から、Web閲覧履歴を消す機能が盛り込まれるとの憶測が流れていた。同社は「CLEARTRACKS」「INPRIVATE」という単語の商標登録を申請している。

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