KDDIや米Intel Capitalなど6社が出資するUQコミュニケーションズは2月3日、モバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」の無償トライアルを2月26日に始めると発表した。有料の本サービスは7月1日にスタート。月額4480円で使い放題になる。
UQ WiMAXは、国内で唯一、全国をカバーする予定のWiMAXサービス。下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsで通信でき、発表会を行った帝国ホテル(東京都千代田区)では、下り約16Mbps、上り約3.9Mbpsで通信していた。
まずは26日から、東京23区、神奈川県横浜市、川崎市で試験サービスを開始。5000人のモニター(20歳以上で、サービスエリア内在住が条件)に対してデータ通信カードを無償貸与し、6月30日まで無料で利用してもらう。モニター募集は2月3日〜15日まで、同社サイトで行う。
7月1日に有料の本サービスに移行。エリアは首都圏、京阪神、名古屋に拡大する。2012年度末には全国主要エリアをカバーし、人口カバー率90%以上を達成する計画だ。
本サービスの料金プランは月額4480円の定額制「UQ Flat」一本で、契約期間の縛りもない(別途登録料2835円が必要)。
対応するデータ通信カードは4種類。USBスティックタイプ(1万2800円)、コネクターが180度回転するUSBタイプ、(1万2800円)、Express Card型(1万3800円)、PCカード型(1万3800円)をそろえた。同社のWebサイトや量販店で販売する。
ユーザー専用公衆無線LANサービス「UQ-Wi-Fi」も秋から提供する。東海道新幹線など主要な交通機関で対応する予定だ。東京〜新大阪間の駅コンコース待合室では先行して3月中に提供を始める。
同社の前身となるワイヤレスブロードバンド企画は、全国をカバーするWiMAXサービスとして唯一、2.5GHz帯を利用する広帯域移動無線システムの業務免許を07年12月に取得。当初の予定通り今年2月のサービスインにこぎ着けた。KDDI、Intelのほか、京セラ、JR東日本、大和証券グループ本社、三菱東京UFJ銀行が出資している。
「3Gのモバイルネットとは違う。画面サイズや回線速度が制限された“なんちゃってブロードバンド”ではなく、真のモバイルインターネットを提供する」――2月3日に都内で開いた発表会でUQの田中孝司社長は、3G回線を使ったネットサービスとの違いを繰り返し強調した。
「携帯電話のような、垂直統合モデルではない」とオープン性も強調する。地域WiMAXや海外サービスとのローミングを進めるほか、MVNOも積極的に受け入れる。「UQブランドで端末を売るだけでなく、端末メーカーなどのMVNOを受け入れ、さまざまな企業の利益になるよう展開していきたい」
今後発売される、WiMAX通信機能を搭載したPCの普及とともに、ユーザー数が拡大していくと期待。まずは「今年度、数十万レベル」のユーザー獲得を目指す。
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