「プロの書き手に場を提供したい」――ライブドア、専門ブログメディアを横展開
ライブドアは1月15日、ニッチな分野に特化したブログメディアを2媒体、スタートした。著名な筆者を編集長に迎え、1日数本の記事を更新。読者からの寄稿も受け付ける。発信意欲がおう盛な書き手に発表の場とトラフィックを提供しながら、広告収入とブログのメディア力拡大につなげる狙い。媒体数は順次増やしていく。
創刊したのは、元時事通信社編集委員の湯川鶴章さんがIT・メディアのトレンドを掘り下げる「Tech Wave」と、ファンドマネージャーの広瀬隆雄さんが新興国への株式投資について分析する「Market Hack」。
記事は「livedoorニュース」にも配信してトラフィックを誘導。AdSenseなどコンテンツマッチ広告を中心に、バナー広告、有料セミナーなどから収益を得る計画だ。編集長には固定額を支払う。各媒体でアルファブロガーなどからの寄稿を受け付けるほか、Twitterで読者と交流する。
米Gawker Mediaのブログメディア「Tech Crunch」「LifeHacker」のようなイメージで、“濃い”読者や寄稿者が集まるメディアを、低コストで育てていく考えだ。
「プロの書き手に場を提供したい」
「プロの書き手に場を提供したい」――同社メディア事業部長の田端信太郎さんは、新ブログメディア創刊の狙いをこう語る。
出版不況で雑誌の休廃刊が続き、紙媒体上で書き手の発信の場が減っている。同社がブログサービス「livedoor Blog」で培ってきた経験と、livedoorニュースのトラフィック、コンテンツマッチ広告を融合することで、プロの書き手に新たな発信の場と収益を得る機会を提供していきたいという。
「論壇誌などは今後、ネットへの置き換えが進むのではないか。これまでフリーハンドで情報発信できなかった人たちに発信の場やトラフィックを提供し、スポットライトを当てることができればうれしい」
ローコスト運営と専門特化 「半年以内で黒字化させる自信がある」
更新は社外の編集長に一任。ブログメディアは社内に専任記者を置く旧来のメディアと比べてローコストで運営でき、記事の質や更新頻度も高められるとみている。「人事発令で担当分野を決められて記事を書く記者と、発信意欲がおう盛でモチベーションの高い人が勝負すれば、後者が勝つのではないか」
ビジネス面では「半年以内で黒字化する自信がある」という。専門特化した硬派なブログはコンテンツマッチ広告のクリック率やクリック単価が高いため、ローコストで運営しながらある程度のトラフィックを集めることができればビジネスになることが分かってきたという。
例えば、経済学者の池田信夫氏を編集長に迎えて昨年1月にスタートしたブログマガジン「アゴラ」や、同10月にスタートした、時事分析やオピニオンを含むブログを紹介する「BLOGOS」は、AdSense広告のクリック率や単価が、一般ブログより「はるかに高い」と田端さんは話す。
新メディアは、ライブドアニュースから読者を誘導。立ち上げ段階からある程度のトラフィックを期待できる。専門的な内容を高頻度で更新することで「この分野で最も熱心に更新しているメディア」というブランドを築き、業界に知れ渡るようになれば、その分野の広告が「ほっといても入るようになる」とも期待している。
今後は、ほかのジャンルの書き手も募り、メディア数を増やしていく。「ポータルサイトの各コーナーがよりニッチになり、専門誌を置き換えていく」イメージで運営。「ライブドア○○」などポータルの名を冠したサービスにするのではなく、各媒体のブランドを打ち出し、「http://techwave.jp/」「http://markethack.net/」といった独自ドメインで運営することで、「メディアとしてのキャラが立ち、広告主にとっても高付加価値に映る」とみている。
「専門誌があるジャンルはすべてカバーできる」と考えており、9月末までにさらに2~3メディア、最終的には数十~100メディアの立ち上げを目指す。ネットに不慣れな書き手のメディア立ち上げも歓迎。各ジャンルでニッチトップを目指して運営していく。
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