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iPad 2の登場は、タブレットバブルの始まりか(1/2 ページ)

» 2011年03月14日 07時30分 公開
[Wayne Rash,eWEEK]
eWEEK

 AppleのiPad 2が3月11日(米国時間)に発売されたとき、タブレット市場の巨大な成長が始まる。最近ドイツで開催されたCeBIT 2011では、少なくとも39社がタブレットを展示していた。

 その多くは、複数の種類のタブレットを披露していた。例えばASUSは、市場の別々のセグメントに向けた4種のタブレットを用意していた。Acerは3機種。多くの会社は市場に何らかのタブレットを投入しようとしていたが、AppleやXOOMタブレットのMotorolaなどCeBITには出展していない企業も多数あったのは確かだ。

 何種類のタブレットが今年実際に店頭に並ぶのか誰もはっきりとは把握していないが、100種ほどになると言ってもいいだろう。この種のデバイスが1年あまり前に市場に出てきたばかりだということを考えると、かなりの数だ。では、100種のタブレットが販売されている市場はどうなるだろうか? 最初に起きるのは脱落だ。これらのタブレットのすべてが、実際に成功できるほど質がいいというわけではない。ここまで競争が激しいと、市場で勝つには本当に優れたものでなければならない。

 次は、価格の安定だ。MotorolaはXOOMを約800ドルで販売しているが、iPad 2などほかのタブレットがもっと安い価格で売られれば、その価格帯にとどまることはないと予想していいだろう。Appleは価格を維持できるかもしれないが、ほかにも機能の充実した出来のいいタブレットがいくつも出てきて、値下げ圧力は強まるだろう。

 Androidタブレット市場は、ほとんど同じデバイスが多数市場に出回るという理由だけでも、特に価格圧力の影響を受ける。購入者は価格でAndroidタブレットを選ぶようになり、ある程度の数のタブレットメーカーは価格圧力を切り抜けられない。

 最終的にはAndroidタブレットメーカーが多数退場することになる。こうした選別はAppleには直接は影響しないだろうし、おそらくは競争の少ないWindowsタブレットも影響を受けないだろうが、それでも見られたものではない状況だ。価格競争と機能の拡充が波及するというだけでも、メーカー各社は厳しい市場だと分かるだろう。

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