世界のモバイルからのインターネットトラフィックは2016年には2011年の18倍になる――。米Cisco Systemsは2月14日(現地時間)、2011〜2016年の世界におけるIPトラフィックの増加予測「Visual Networking Index Forecast」を発表した。
Ciscoが毎年発表するこの調査は、Cisco独自の予測に加え、ブロードバンド接続率、ビデオ加入者数などを調査するIDCやGartnerをはじめとする調査会社14社のデータを基に作成したものだ。
Ciscoによると、向こう5年間でモバイルデータトラフィックは2011年の約18倍になり、2016年には年間で130エクサバイト(=1000ペタバイト)に達するという。
この急成長の理由として、Ciscoは以下の5つを挙げている。
単純なコンテンツのダウンロードよりもオンデマンドやストリーミングでのコンテンツ消費が高まり、モバイルクラウドトラフィックがCAGR(年平均成長率)95%で伸びる。
2016年にはモバイル接続する端末が100億台になる。73億人と予測されているその時点での世界人口より多いのは、端末間接続(M2M)に使われる端末が増えるからという。M2M端末とは、例えば車載GPSシステムやデジタル広告の更新を無線経由で行うのに使われる端末だ。
モバイル端末の性能が向上することで、生成/消費できるコンテンツ量も増える。特にタブレットによるトラフィックは2016年には2011年の62倍になり、1カ月当たり1エクサバイトになるとCiscoはみている。
4Gネットワークの普及などでモバイル向けネットワーク接続速度が高速化することで、コンテンツ消費も増加する。
モバイルでの高精細動画の視聴が増加し、2016年には全モバイルデータトラフィックの71%を占めるようになる。
また、2016年までには、全スマートフォンおよびタブレットの71%がIPv6経由でのネットワーク接続に対応するという。
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