「エンジニアライフ」は、エンジニアのためのスキルアップやキャリア構築を支援するコンテンツを掲載するWebメディア@IT自分戦略研究所が運営するブログポータルで、書き手、読者ともに9割がエンジニア、もしくはITに関連する職業に従事しているという。
アイティメディアの中の人としてブログポータルの運営を担当する@IT編集部の金武明日香さん(以下、金武)は、「エンジニアライフはブログポータルではなくコミュニティだ」と話す。
エンジニアライフは実にエンジニア的なコミュニティだと金武は話す。
コラムニスト(エンジニアライフではブログエントリーのことをコラム、ブロガーのことをコラムニストと呼んでいる)にエンジニアが多いことからエンジニア文化がベースになっており、「与え、与えられる」というオープンソース的考え方が生きている。また、コラムニストたちの中には、勉強会の参加者や主催者が多く、コラムニストたちからイベントやオフ会などの企画が来ることも多い。
そんなコラムニスト主体のコミュニティでの金武の役割は「機会を作ること」だ。
1つ目は、人と人とをつなぐ機会である。コラムニストとしてコラムを書いていれば、知り合いが増え活動の場が広がる。エンジニアという点を集めてつなげる、いろいろな人に会ういろいろな場を提供する。いったんつながれば、後は勝手に広がっていくのだという。「普段は出会わないような人たちがつながる偶然を作る、ハブの1つとして機能すればいいと思っています」(金武)
2つ目の機会は、エンジニアのステップアップだ。ここ数年、ソーシャル転職で新しい進路を見つけるエンジニアが増えている。コラムを書いていることをアピールして転職につながったコラムニストもいる。
エンジニアが企業に自分をアピールするためには、「技術力」と「考え方」を知ってもらう必要がある。それを反映してか、最近は個人名刺に、「Twitter」などのソーシャルメディア、「GitHub(ソースコードを登録できるWebサービス))」「ブログなどのURL」や「自分が開発しているサービスやアプリ」などを書くエンジニアが増えている。
コラム執筆が、いろいろなことにチャレンジしたい人のステップとなっていることも機会の1つといえるだろう。
エンジニアライフは4年目に入り、新しいコラムニストが増える一方、執筆をストップするコラムニストも少なくはない。しかし、必ずしも執筆挫折などのマイナスな理由ばかりではない。勉強会主催など、活動の主軸を別の方向に発展していったという人もいる。
執筆を続けてコラムの蓄積が増えれば、コラムニスト個人の認知が上がる。定期的に情報発信しているエンジニアは、勉強会などで声をかけてもらったり覚えてもらいやすくなる。そうやっていろいろな場所に参加するうちに、ベント主催や登壇などにチャレンジするエンジニアはけっして少なくない。
オンラインのブログメディアにとどまらず、オフラインに広がる。エンジニアライフはエンジニアの「これまで」と「これから」をつなげる役割があるのだ。
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