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PC遠隔操作「真犯人」からメール届く 「ミスしました。ゲームは私の負けのようです」

» 2012年11月14日 04時00分 公開
[ITmedia]

 PC遠隔操作事件で、「真犯人」を名乗る人物からのメールが11月13日夜、ITmedia Newsと契約しているライターや一部報道機関などに届いた。メールには「ミスしました。ゲームは私の負けのようです」などと書かれている。

 メールは13日午後11時55分ごろに届いた。タイトルは「真犯人です。」とあり、“犯行声明”が送られていた落合洋司弁護士や、質問メールを送った朝日新聞など7つの宛名と、5行の本文の後に、報道機関が送った質問の内容が引用記号付きで貼り付けられている。また写真1枚が添付されている。発信元アドレスは犯行声明の送信に使われたのと同じものだった。

photo 添付された写真(元のEXIF情報は編集部で削除)

 メール本文には「おひさしぶりです。真犯人です。」「ミスしました。ゲームは私の負けのようです。」「楽しいゲームでした。」などと記されている。

 添付された画像には、新聞の上に「魔法少女まどかマギカ」のキャラクターフィギュアと、それを囲む形のLANケーブル、ガムテープ、カッターナイフが置かれているのが写っている。

 新聞は神奈川新聞で、11月13日付け朝刊とみられる。EXIF情報は、写真がiPhoneで13日午後11時12分に撮影されたことを示していた。GPSデータも保存されており、経度・緯度は千葉県内を示している。本文の内容と合わせると、あえて隠さずに位置などを明らかにしているという印象を受ける。

 落合弁護士はメールの内容を警察に通報したことを明らかにした。

編集部注(14日午後3時30分)

初出で「神奈川県内を示す位置情報も記録されている」としていましたが、実際に写真に残されているデータ上の経度・緯度は千葉県内を示しています。このため記述を修正しました。

緯度・経度を表記する場合、一般には60進数である度・分・秒の表記が使われています。一方、Googleマップは経度・緯度を百分率で表示しており、度・分・秒の緯度・経度表記を、百分率に換算せずにGoogleマップに字面通りに入力すると別の場所が表示されます。

初出ではEXIF情報中の数値を字面通りにGoogleマップに入力して表示した結果、誤って「神奈川県内」と記述しましたが、実際にはこの経度・緯度は千葉県内の地点でした。この写真を、スマートフォンなどで地図上にプロットすると千葉県内に表示されます。

一方で、Googleマップで誤って表示させた横浜市の地点は、神奈川県警が大学生を誤認逮捕した事件で犯行予告の対象となった学校が近くにあるなど、関連性を疑わせる場所になっており、画像内の新聞も神奈川県内であることをほのめかすものです。各紙の報道によると、警察は同地点で聞き込みなどを進めているとのことです。

このため、EXIFに残されたGPSデータは、(1)実際に千葉県内で撮影されたもの、(2)千葉県内で撮影されたように装いEXIFツールで入力されたもの、というほかに、(3)何らかの目的をもって、実際の事件に近い横浜市内の地点を選んでEXIFツールで入力したが、Googleマップなどで百分率で表示された数値を60進に換算せず字面通り入力してしまったため、実際の経度・緯度は千葉県内となってしまっている、(4)読み間違えることを意図して百分率の数値を入力した──という可能性もあります。


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