Mozilla Foundationは5月14日(現地時間)、Webブラウザ安定版のアップデートとなる「Firefox 21」をWindows、Mac、Linux、Android向けに公開した。デスクトップ版は[ヘルプ]→[Firefoxについて]で自動更新できる。
Webサイトがユーザーの行動を追跡するのを防ぐ「Do Not Track」機能の設定方法が改善され、Firefoxの利用状況をMozillaに送信する「ヘルスレポート」が実装されるなど、幾つかの新機能が追加された。
Firefoxはバージョン4から「Do Not Track」機能を提供しており、これまでは同機能の有効/無効を設定する項目だけがあったが、以下のような3つの選択肢から設定を選べるようになった。設定は[ツール]→[オプション]→[プライバシー]で行う。
[ヘルプ]→[Firefox ヘルスレポート]項目が追加された。Firefoxの利用状況が自動的にMozillaに送信される機能で、デフォルトで有効になっている。Mozillaは入手したデータをFirefoxのパフォーマンス向上に利用するという。ユーザーはヘルスレポートのページで使用時間や利用しているアドオン、プラグインの数などを確認できる。
ページの右上にある緑のチェックマークをクリックすることでMozillaへのデータ送信を中止することも可能だ。
リリースノートには「アプリケーションの起動時間の短縮方法を必要に応じて提案するようになりました」とあるが、具体的な方法は本稿執筆段階で確認できていない。
「新しいタブ」に並ぶ最近表示したページのサムネイルを1度削除しても、復元できるようになった。ページ上部に表示される「元に戻す」リンクは数秒で消えてしまうが、「すべて復元する」をクリックすれば削除したサムネイルが過去にさかのぼって復元される。
バージョン17から提供されているサイドバーで、ミクシィ、msnNOW、Cliqzを利用できるようになった。ソーシャルサービスにログインしてサイドバーを表示しておくと、メインページでどんなWebサイトを表示していても、登録したソーシャルサービスの新着情報を確認できる。
この他、アドオンの履歴APIが削除され、グラフィック性能が向上したという。開発者向けなどのその他の更新についてはリリースノート(本稿執筆段階では日本語版はまだβになっている)を参照されたい。
米Google公開しているオープンソースフォント「Open Sans」とSIL Internationalのオープンソースフォント「Charis SIL」が組み込まれた他、メディアファイルを長押しすることでダウンロードできるようになった。また、ボタンで履歴をさかのぼれるようになり、グラフィックス性能が向上したという。
Mozillaのセキュリティ情報によると、Firefox 21では計8項目の脆弱性が修正された。内訳は、重要度が4段階評価で最も高い「最高」が3項目、「高」が4項目、「中」が1項目。
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