米Googleは11月18日(現地時間)、Webブラウザ安定版の最新バージョンとなる「Chrome 39」(バージョン39.0.2171.65)をWindows、Mac、Linux、iOS向けに公開した。
大きな更新は、Mac版が64ビット版になったことだ。Windows 7およびWindows 8向けではバージョン37から64ビット版をオプトインで利用できるようになっていたが、Macでは64ビットだけになる。32ビットのMacではChromeの最新版が利用できなくなる。自分のMacが64ビットかどうかは、「このMacについて」の「プロセッサ名」をこちらのページのリストと照合すれば分かる。
GoogleはWindows向けの64ビット版を公開した際、グラフィックスやマルチメディアコンテンツの表示で平均で25%高速化し、レンダリングでのクラッシュ率は32ビット版Chromeから半減したと説明した。
この他、開発者向けに幾つかのAPIが追加され、安定性と性能の改善が行われた。
セキュリティ問題は計42件が修正された。この中には、PDFレンダリングエンジン「PDFium」に見つかった整数オーバーフローや解放後使用、バッファオーバーフローの脆弱性、アドレスバー偽装の脆弱性など危険度の高い問題が多数含まれる。
発見者には危険度や難解度に応じて500ドル以上の賞金が贈呈され、中でも「Flashにおけるダブルフリーの脆弱性」の発見者は7500ドル、「Blink(GoogleのHTMLレンダリングエンジン)における解放後使用の脆弱性」の発見者は5000ドルの高額賞金を受け取った。
Chrome 39についてはGoogleのセキュリティ担当者が、SSL 3.0へのフォールバック機能をデフォルトで無効にすると表明していた。SSL 3.0に「POODLE」と呼ばれる深刻な脆弱性が見つかったことを受けた措置。次期バージョンの「Chrome 40」ではSSL 3.0を完全に無効化することを計画している。
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