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GMOペパボ、異例の「利益ゼロ」予想 ハンドメイド市場「minne」拡大へ積極投資

» 2015年02月04日 21時02分 公開
[ITmedia]

 GMOペパボは2月4日、2015年12月期の営業利益・経常利益・最終利益をゼロとする業績見通しを明らかにした。前期は黒字だったが、ユーザーがハンドメイド作品を売買できる「minne」(ミンネ)が国内トップに成長しており、チャンスとみて広告宣伝や機能強化など積極投資に打って出るためだ。

photo ハンドメイド作品のマーケット「minne」

 売上高は9.2%増の49億5000万円と増収を見込む一方、前期に営業利益7億2400万円・最終利益4億1000万円だった利益予想は一転、ゼロを予想。堅調に黒字を確保してきた上場企業としては異例の予想だ。

 minneはハンドメイド作品を売り買いできるCtoC(消費者−消費者間)のオンラインマーケットサービスだ。同様のサービスは、海外では大手「Etsy」が2013年に13億5000万ドルの流通総額を達成するなど、拡大している。

photophoto 決算説明会資料もminneの説明に多くを割いている

 2012年1月にスタートしたminneは、昨年12月時点で約8万4000人の作家(作品の売り手)が85万点の作品を登録するなど「国内ナンバーワン」(同社)に成長。月間流通額は前年比で480%成長(金額は非公開)したという。

 現在はPCとスマートフォンのWebブラウザからの閲覧が88%。専用アプリからの流通拡大が課題。利用拡大へプロモーションを強化するほか、人員拡充やインフラの整備に積極的に投資し、今年は作家20万人・作品数200万点・アプリ500万DLへの拡大を目指す。

 昨年「paperboy&co.」から現社名に変更した同社。レンタルサーバなど堅調なストック形ビジネスで得られる収益を成長事業に投資し、「中長期の成長角度をあげる」狙いだ。

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