「東京から何時間で行けるのか」日本全国19万エリア調査 ヤフー、地図データ使い交通シミュレーション
日本最北端の宗谷岬までは4時間56分だが、納沙布岬はさらに2時間も遠い──ヤフーは4月9日、「Yahoo!地図」を使ったビッグデータレポートを公開した。東京駅から日本各地への所要時間マッピングや、リニア中央新幹線が開通した場合の変化をシミュレーション。必ずしも一致しない実際の距離と「時間的距離」を浮き彫りにしている。
任意の出発地点と目的地から最適なルート、所要時間を割り出す「Yahoo!地図」の「ルート探索」機能を利用し、東京駅から全国各地への到達時間をマッピングしている。飛行機、新幹線、鉄道、フェリーなどの交通機関から最も効率的なものを選んだ結果になっているのが特徴だ。
全国の住所を「○○町○○丁目」まで細分化し、約19万エリアに分割。川の中や人が到達できない場所を避けるアルゴリズムで各エリア内に自動で目的地点を定め、総当たり的にすべての場所への所要時間を算出している。
北海道では日本最北端の宗谷岬まで4時間56分かかるが、東端の納沙布岬までは6時間56分と、2時間分“遠い”。島根県の出雲大社までは4時間17分かかるが、京都府の天橋立は4時間48分と、実際の距離より時間がかかることが分かる。
ビジュアル化された地図を見ると、新幹線網と空港の影響の大きさや、隣接した地域でも大きく到達時間が異なる場所があることが分かる。CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)の安宅和人さんは、「複数の交通機関が混在していることで、より消費者のリアルな実感にあった結果が出せているのが面白いところ」と話す。
夢のリニア新幹線 開通するとどう変わる?
デジタルデータを元にしているからこそ、仮想的な交通網を追加してシミュレーションすることも可能だ。リニア中央新幹線が開通した場合「日本はどれだけ狭くなるのか」として、東京から3時間で行ける範囲を動画で示している。
今後同様の手法をさまざまなオープンデータや公共交通機関のデータと組み合わせることで、地震や台風など自然災害時における交通変化、事故や工事による不通区間の影響調査、鉄道の大幅なダイヤ変更が与える影響――などのシミュレーションが可能になると見込む。
直近でエンドユーザー向けの機能提供は考えていないが、将来は「通勤1時間圏内」「日帰りで遊びに行ける場所」を手軽に調べられる手段などを検討していきたいとした。
これまで検索データを元にした「ビッグデータレポート」として、総選挙予測、景気動向、インフルエンザ流行などのレポートを発表してきた同社。地図をメインに、ビジュアライゼーションに力を入れた今回のような形式には今後も取り組んでいきたいという。
安宅CSOは「検索データ、EC、ニュースなどYahoo!JAPANの抱える多様なデータを組み合わせ、ネットを通してリアルの社会を知る切り口を提案していければ」と話している。
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