ITmedia NEWS >

PS3をハックした「geohot」氏、自動運転カーをわずか1カ月で開発する

» 2015年12月17日 19時56分 公開
[ITmedia]

 iPhoneやPlayStation 3(PS3)をハックしたことで知られる米国人ハッカー「geohot」ことジョージ・ホッツ氏(26歳)が、期間わずか1カ月で自動運転カーを開発したそうだ。米Bloombergが伝えている。

photo 自動運転カーに乗り込むホッツ氏(出典:Bloomberg

 ホンダの高級セダン「2016 Acura ILX」に、合計6つのカメラとレーダーシステム、GPS装置などを装着。ドライバーが手動で運転した情報をAI(人工知能)で学習し、最適な車間距離などを算出。アクセルやブレーキ、ハンドルを自動操縦して走る――という仕組みだ。ホッツ氏は10月下旬に開発をスタートし、わずか1カ月後に公道走行を成功させたという。

photo 手元のジョイスティックで自動運転オン/オフを切り替える

 メインマシンには米Intelの超小型コンピュータを採用し、車内のダッシュボードには21.5インチのタッチディスプレイを搭載。各種走行データをUbuntuベースのユーザーインタフェースで確認できる。「Tesla(Model S)のディスプレイはたった17インチしかないからね」とホッツ氏はBloombergのインタビューに答えている。

photo 「手を離してごらん」と言われ、恐る恐る従う記者
photo 数分後にはこの表情に(※運転中です)

 ホッツ氏は17歳のころ、初代iPhoneのroot化(Jailbreak)にいち早く成功して一躍有名人に。その数年後にはPS3のハッキングに成功し、ソニーから訴えられたこともある。2011年には技術力を見込まれて米Facebookに入社したと伝えられていた

 開発した自動運転システムは約1000ドル(約12万円)で販売するのが目標で、「すでに購入したがっている知り合いが10人いる」とホッツ氏は話しているという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.