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資金集まりすぎで異例のストップかかった「この世界の片隅に」クラウドファンディング、内容強化して再募集

» 2016年11月25日 11時53分 公開
[ITmedia]

 上映中のアニメ映画「この世界の片隅に」の監督の海外渡航費用を支援を募るクラウドファンディングが盛り上がっている。11月22日の募集開始からわずか半日で目標を達成してしまい、監督が「支援を控えて」と呼びかける異例の事態に。その後、支援金を使って開催するイベントの回数を増やすなど、実行内容を強化して再び募集を始めた。開始から3日経った25日正午現在、当初の目標の2倍近い、約1960万円が集まっている。

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 「この世界の片隅に」は、こうの史代さん原作の漫画作品で、第二次世界大戦中の広島県呉市を舞台にした家族ドラマ。「魔女の宅急便」などでスタッフを務め、映画「アリーテ姫」などを監督した手掛けた片渕須直氏が監督を務めている。

 同作をめぐるクラウドファンディングは2回目だ。初回は昨年3月、スタッフの確保やパイロットフィルムの制作資金を調達する目的で開始し、2000万円の目標に対して約2倍となる3912万円の支援を集めた。

 11月22日、新たにクラウドファンディングを開始。「映画『この世界の片隅に』の海外上映を盛り上げるため、片渕監督を現地に送り出したい」と題し、米国、英国、フランスなど配給が決まっている世界15カ国に片渕監督が渡航・滞在する費用を、1080万円を目標に募った。

 22日午後3時の支援募集開始からわずか11時間で目標を達成。片渕監督が「これ以上額を積み増しても使途が設定出来ていません。新規のご支援はいったんお控え願えないでしょうか」とTwitterで呼び掛ける異例の事態になり、製作委員会が対応を検討していた。

 製作委員会は24日、支援者の数に上限を設けることと、片渕監督による海外渡航報告会イベントの開催場所・回数を増やすこと、海外でのプロモーション活動をさらに充実させること――などの変更を加えた上で、目標額を積み増し、クラウドファンディングを続けると発表した。25日正午現在、当初の目標の2倍近い、約1960万円が集まっている。

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