ITmedia NEWS > STUDIO >

温泉マーク、変更なし 国際規格と併用へ 経産省

» 2017年03月22日 18時55分 公開
[ITmedia]
photo 温泉は現マークと国際規格(ISO規格)を併用

 経済産業省は3月22日、外国人観光客向けにデザイン変更を検討していた温泉マークについて、現マークを国際規格と併用するとした最終案を発表した。同省がアンケート調査したところ「日本人と外国人で理解度の評価が分かれたため」という。国内規格(JIS)を定める日本工業標準調査会(JISC)で審議した上で、7月20日にJISのルールを改正する。

 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、経産省は公共施設などの場所を表す「案内用図記号」(ピクトグラム)の国内規格の改定を進めている。同省は昨年、日本人と外国人それぞれ1000人を対象に図記号の理解度をアンケート調査。温泉マークは、日本人と外国人で理解度の評価が分かれた。外国人からは「温かい料理に見える」などの声が寄せられたが、国内の温泉関係者からは改正に反対する意見も出ていた。

 こうした結果を踏まえ、経産省のJIS改正原案作成委員会が審議した結果、JISと国際標準化機構(ISO)の規格を併用することに決めた。案内図を表示する施設側が、どちらを採用するか選べるようにするという。

 一方、駐車場、手荷物受取所、救護所、乳幼児用設備(ベビーケアルーム)、乗り継ぎ(飛行機)は、ISO規格に変更する。日本人、外国人ともに、現行のJISよりもISO規格のほうが理解度が高かったためという。現行のマークは、2年間の移行期間を設けて廃止するとしている。

photo 駐車場などはISO規格に変更

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.