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ドライバーの感情、AIが読み取り 「TOYOTA Concept-愛i」が東京モーターショーに(1/3 ページ)

» 2017年10月16日 18時05分 公開
[ITmedia]

 トヨタ自動車は10月16日、人工知能(AI)を搭載するコンセプトカー「TOYOTA Concept-愛i」(コンセプト・アイ)シリーズを、第45回東京モーターショー2017(10月27日〜11月5日、東京ビッグサイト)に出展すると発表した。四輪モデル、小型モビリティ、1人乗りのパーソナルモビリティを公開。AIがドライバーの感情を読み取り、運転をサポートするという。

photo 左から、小型モビリティ「TOYOTA Concept-愛i RIDE」、パーソナルモビリティ「TOYOTA Concept-愛i WALK」、四輪モデル「TOYOTA Concept-愛i」

四輪モデル「TOYOTA Concept-愛i」

 TOYOTA Concept-愛iは、ドライバーの表情や動作、声色から感情や覚醒度を推定するEV(電気自動車)コンセプトカー。クルマの周辺状況に加え、ドライバーの状態から「ドライバーとクルマの信頼度」をモニタリング。クルマへの信頼度が高い上で、ドライバーがストレスを抱えている場合は、自動運転モードに切り替わるという。

photo TOYOTA Concept-愛i

 Web上のニュースといった一般情報と、SNS発信や位置情報、車内での会話履歴など個人に関する情報を比較し、頻出するトピックからドライバーの好みを導き出すとしている。ドライバーが興味のある話題をクルマが提案したり、少し遠回りしてでも楽しめるルートを教えたりと「未知なる体験をもたらす」(同社)。

 ボディーサイズは4510(全長)×1830(全幅)1475(全高)ミリ、ホイールベースは2700ミリ。乗車定員は4人。航続距離は300キロ程度。

photo

 TOYOTA Concept-愛iは、17年1月の「CES 2017」(米ラスベガス)にも出展していた。20年ごろには一部機能を搭載した車両を、日本の公道で試験走行させる予定だ。

小型モビリティ「TOYOTA Concept-愛i RIDE」

 小型モビリティの「TOYOTA Concept-愛i RIDE」は、車いすユーザーの使い勝手を追求したEV。大きく開くガルウイング、乗降口にスライドする電動シートを採用したほか、ステアリングやアクセル、ブレーキペダルが不要なジョイスティックを取り入れた。

photo TOYOTA Concept-愛i RIDE

 走行時は運転席がセンターに移動(1人乗車時のみ)。自動駐車や自動バレットパーキング機能も搭載し、車いすユーザーのみならず、高齢者など誰でも安心・安全に運転できるようにサポートするという。個人所有だけでなくシェアリングサービスでの活用も想定している。

 ボディーサイズは2500(全長)×1300(全幅)1500(全高)ミリ、ホイールベースは1800ミリ。乗車定員は2人。航続距離は100〜150キロ程度。

パーソナルモビリティ「TOYOTA Concept-愛i WALK」

 1人乗りのEV「TOYOTA Concept-愛i WALK」は、全長を人の歩幅以下、全幅を人の肩幅以下に抑え、その場での回転が可能。歩行者と同じ空間を走行できるという。停止・走行時の安定性を高めるために、3輪かつ速度に応じたホイールベース可変機構を採用した。

photo TOYOTA Concept-愛i WALK

 ハンドル部のセンサーやエージェントとの会話からドライバーを理解し、走行時に危険を察知すると警告して自動的に回避するという。ステア操舵機能を搭載し、ドライバーが体重移動をしなくても簡単に操作できるとしている。

 TOYOTA Concept-愛i RIDEと同様、シェアリングサービスへの活用を想定。ほかの交通機関と連携し、近距離に使えるモビリティの開発を目指す。

 ボディーサイズは500〜700(全長)×400(全幅)1130(全高)ミリ。航続距離は10〜20キロ程度。

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