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世界中の風景が流れる“デジタル窓”に有機ELモデル、DESIGN TOKYOで参考展示

» 2018年06月27日 17時15分 公開
[ITmedia]

 有機ELパネルメーカーのJOLED(東京都千代田区)は6月27日、“スマートなデジタル窓”をうたうインテリアディスプレイ「Atmoph Window」(アトモフウィンドウ)を販売するアトモフ(京都府京都市)と協力し、有機ELパネルを採用したアトモフウィンドウの新モデルを「第9回DESIGN TOKYO」に参考展示すると発表した。

参考展示するデジタル窓のイメージ

 アトモフウィンドウは、窓を模したフレームにフルHD解像度の液晶パネルを縦に収め(1080×1920ピクセル)、世界500カ所以上で4K撮影したという風景動画を映し出すインテリアディスプレイ。ARM Cortex-A5プロセッサやH.265のハードウェアエンコーダーを内蔵し、Wi-Fiでダウンロードした風景映像を内蔵ストレージ(32GBもしくは128GB)に保存して再生できる。時刻や天気、Googleカレンダーといった情報の表示も可能だ。

 人感センサーを利用したジェスチャー操作に加え、スマートフォン用アプリ(iOS/Android)やスマートスピーカー(Googleアシスタント、Amazon Alexa対応)からの操作にも対応している。

アトモフウインドウ(液晶モデル)は6万9800円から

 展示機はJOLEDが量産技術を開発しているRGB印刷方式の有機ELパネルを搭載する。印刷方式は、インクジェットプリンタが紙にインクを吹き付けるように基板(マザーガラス)へ有機材料を塗布して発光層を形成するもの。従来の蒸着方式で使われる金属の補助板(メタルマスク)を必要とせず、基板サイズに制約がないのも特長だ。

 アトモフの姜 京日(かん きょうひ)CEOは、有機ELの高いコントラスト性能に触れ、「私たちは限りなく風景映像がリアルで自然に感じられるデジタル窓を作りたいと思っていて、そのために有機ELは必然と以前から考えていました。多様なサイズを展開していくために印刷方式の有機ELディスプレイはまさにぴったりで、その可能性にわくわくしています」とコメントしている。

 アトモフは、任天堂出身の技術者が2014年に京都で立ち上げたスタートアップ企業。15年にクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で資金調達に成功し、現在は国内はもとより海外でもアトモフウィンドウを販売している。

 第9回DESIGN TOKYO(国際デザイン製品展)は、7月4日(水)から6日(金)まで東京ビッグサイトで開催される予定。開場時間は午前10時から午後6時(最終日は午後5時まで)。

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