一方、Le Toteは12年創業のスタートアップ・Le Toteが提供している比較的新しいサービスです。RTRと比べるとカジュアルで安価なアイテムが多く、普段着を探すのに向いています。通常プラン(月79ドルから)と妊婦向けの「マタニティプラン」(月89ドルから)があり、私は服5着とアクセサリー3つを借りられるマタニティプラン(89ドル)を使いました。
Le Toteの特徴は、独自に構築したアルゴリズムを使っておすすめのアイテムを選んでくれるところ。好みの服装に関する質問に答えていくと、ユーザーに合うテイストの服を提案してくれます。気に入らなかったアイテムは、ユーザーが自分で選んだアイテムと交換可能。約20億人以上の顧客データを分析しているそうですが、なかなか私の好みには合わず、結局全アイテムを選択し直すことになりました。
スマホアプリでマタニティ専用のアイテムで探してみたところ、700着ほど見つかりました。メインの写真に妊婦モデルを起用しているため、わざわざアイテムの詳細ページを開かなくても、自分が着たらどうなるかをぱっとイメージできます。
アプリは操作しやすいものの、レビューなどをしっかり確認する場合は、PCブラウザの方が良さそうです。マタニティプランで妊婦向け以外のアイテムを借りることもできますが、レビューなど着用の参考になる情報は少ないため、大きなお腹でも着られる服を探すのは難しそうでした。
私が借りたのは、パーティー用の黒いドレスと、それに合わせて使えそうなレザージャケットなど。服のラインアップはRTRの方が好みでしたが、実際に着てみると大きなお腹でもしっかりとジャケットのジッパーを閉めることができ、さすがマタニティ向けと感服しました。普段着向けのアイテムも借りましたが、新しい服を着るとやはりウキウキするものです。
返却方法は、こちらも専用の袋に入れて配送会社に持ち込むだけ。梱包や洗濯も必要ありません。RTRと違って特定のアイテムだけを手元に残すことはできませんが、返却処理にかかる時間は短いため、より短いスパンで次のアイテムを借りられます。
ひとくちにファッションレンタルサービスといっても、実際に使ってみると金額や借りられる服が随分と違っていることが分かりました。結婚式用のドレッシーな服や高級感のある服が必要ならRTR、着やすくてカジュアルな服が必要ならLe Toteといったところでしょうか。
2つのサービスを試してみて良かったのは、「買うのはもったいな」と思って避けていたアイテムにもチャレンジできるようになったことと、今まで知らなかった自分好みのブランドに巡り会えたこと。それから、アプリから気軽に買い物気分を味わえること。子育て中に自分の服を買いに行く時間を作るのは至難の業ですが、レンタルサービスなら忙しくても服選びを楽しめそうです。
ちなみに、RTRはファッションの中心地であるニューヨークに本社がありますが、Le Toteの所在地はサンフランシスコのシリコンバレー。シリコンバレーといえばスタートアップやIT企業が多く集まるところで、ビジネスパーソンの服装もロゴTシャツにデニムパンツなどとてもカジュアルです。こうした立地の違いも、服のラインアップやサービスコンセプトに影響している気がしてなりません。
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