バーチャルYouTuber(VTuber)事業を展開するハロー(東京都渋谷区)は7月31日、VTuberに物理的に触れる技術を開発するプロジェクト「Project ToucH」を発表した。第1弾として、同社のVTuber「響木アオ」と握手できる「アオちゃんの手」を制作する。
プロジェクトは、大阪大学の中西英之准教授と共同で進める。中西准教授の研究チームは、ビデオ会議の画面にロボットハンドを取り付け、遠隔地の人と握手している感覚を再現する技術を開発している。ロボットハンドは、内部に極薄のヒーターを仕込み、表面をシリコンなどで覆うことで「人の手のような温かさと柔らかさ」を再現したという。
アオちゃんの手の開発では、こうした技術を生かす。手の柔らかさや質感、弾力感、水分量、暖かさ、手の皮に使用するシリコンの薄さ、耐久性なども考慮し、アオちゃんの手に適した素材を選定するという。
今後は、手以外でもコミュニケーションができる仕組みを制作する計画。ゆくゆくは「想いを止められないハグ」(同社)の実現も目指す。他企業ともコラボレーションし、響木アオ以外のキャラクターの活用も検討していく。
8月2日には、プロジェクトに賛同するメンバーを募集するクラウドファンディングも始める。出資者には、アオちゃんの手の制作過程や開発状況を伝える他、完成した手と握手できる機会も用意する予定だ。
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