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スマホ片手に体育の授業 ARゲームを教育に取り入れた高校(1/2 ページ)

» 2019年11月12日 18時18分 公開
[谷井将人ITmedia]

 記者が学校の武道場に足を踏み入れると、そこには高校生たちがスマートフォンを手に小競り合いをしている異様な風景が広がっていた。……実はれっきとした授業の一環だ。

 筑波大学附属高等学校(東京都文京区)は11月12日、スマホのARゲームを使った体育の授業風景を報道陣に公開した。体育の選択科目にARゲームを採用したきっかけは、生徒が作った企画書だった。

photo スマホで遊んでいるように見えるが、体育の授業中だ

スマホゲームでありながら、激しい運動が伴う

 同校が体育の授業に採用したのは、ソフトウェア開発を手掛けるGraffity(東京都渋谷区)の「ペチャバト」と、同社が開発中の「HoloBreak」という2つの対戦型ARシューティングゲームだ。攻撃側は自分の足で移動しながら、スマホのカメラを通して見られる的を画面上で撃って得点を稼ぐ。守備側は攻撃側のメンバーを画面上で狙い撃ち、得点を阻止するといった内容だ。

 プレイヤーは8×5メートルで設けられたフィールドを実際に動き回ってプレイする。1試合は1〜5分程度と短いが、「Pokemon GO」のような位置情報を利用したARゲームと比べると、身体的負担は非常に大きい。

 授業では13組のペアに分かれた生徒たちがトーナメント形式で対戦を行った。相手の攻撃をかわしながら的を撃つため、生徒はドッヂボールをするように武道場を走り回ったり飛び跳ねたりしていた。

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