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東日本大震災から12年、もう一度、防災について考えてみようデジタル防災を始めよう(1/2 ページ)

» 2023年03月11日 13時00分 公開
[戸津弘貴ITmedia]

 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故から丸12年。3月11日は犠牲者を悼む日であると同時に、改めて防災について考える日でもある。この日に合わせて多くのメディアが防災関連の特集や記事を掲載している。今回はその中からヤフーの「スマホ避難シミュレーション」を取り上げる。

スマホ避難シミュレーションの画面の例。地震発生から避難所に行くまでの間でとるべき行動がクイズ形式で出題されたり、アプリの活用方法が案内されたりする

 スマホ避難シミュレーションは、震度6強の地震が発生した時の避難を疑似体験するコンテンツだ。その名の通りスマートフォンで地震発生時に気をつけるべきポイントやスマホの活用方法を学べる。もちろんPCでも体験できる。

地震後に発生しうる火災の危険性を織り込んだ

 特徴は、地震だけではなく地震後に発生しうる火災の危険性を織り込んだ他、東日本大震災発生時に多くの逃げ遅れを生んだ心理的な傾向、熊本地震の教訓を踏まえた「デマ情報に対する対処や心構え」など啓発の要素をクイズに盛り込んだこと。

 ヤフーの担当者によると「日頃から使われているヤフーやLINEのアプリを通じ、いつ起こるか分からない災害に対して常に備えることを意識してもらいたい」という気持ちから企画したという。

 知識としては持っていても、いざという時に役立てられなければ意味はない。このシミュレーションでは自分自身の防災イメージの中には入れてなかった課題や想定されるトラブル、やっておくべき行動などが例示され、防災知識が十分にあると認識している人でも気づきが得られる内容になっている。

 災害の発生から復旧、復興までの段階を「フェーズ」という区分で分ける考えがあり、今回のシミュレーションは「フェーズ0」(災害発生からおおよそ24時間以内)の体験ができる。なおフェーズ1は約72時間(3日)以内、フェーズ2は3〜7日以内、フェーズ3が1週間〜1カ月程度、フェーズ4がそれ以降と定義されている。

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