ガイナックス破産で、庵野氏が代表務めるカラーがコメント発表 「残念でなりません」
「新世紀エヴァンゲリオン」などを世に送り出した、アニメーション制作会社「ガイナックス」の破産手続きについて、庵野秀明氏が代表を務めるカラーが6月7日、コメントを発表した。「40年弱の歴史を持つアニメーションスタジオがこのような最後を迎えてしまい、残念でなりません」としている。
もともとガイナックスは、「王立宇宙軍 オネアミスの翼」(1987年公開)の制作を目的に設立されたもので、庵野氏は同社の立ち上げに参加。「トップをねらえ!」や「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品を生み出してきた。同氏は2006年にカラーを設立後、07年にガイナックスを退職。その後はガイナックスの株主となっている。
カラーは、ガイナックスについて「かねてより経営不振及び負債の存在を確認しておりましたため、経営に対し、庵野より懸念を申し上げたり、経営改善に向けた提案をしておりましたが長きにわたり受け入れられず、そのような状況であっても、当時の経営陣からの申し出を許容し、カラーとして援助的な融資などを行ったこともありました」と説明。ガイナックスによると2012年ごろから経営状態が悪化したという。
19年には、当時の代表取締役が刑事事件で逮捕される。「『エヴァンゲリオン』シリーズを中心とする関連作品への風評被害を防ぐため、KADOKAWA様、キングレコード株式会社様、株式会社トリガー様にご協力をお願いしまして、各社から取締役に就任して頂く形で経営陣を刷新し、ガイナックス社の内情を把握、アニメーション業界内のスタジオや作家、クリエイター様への未払いだけでも解消をし、知的財産や資料の散逸を防ごうと、各協力会社と共に動いて参りました」(カラー)
一方で、「内情を把握した段階で既に、手の施しようのない状況の債務超過を抱えている状態にあり、ガイナックス社として、業務の継続が困難になるとの判断が伝わって参りました」「多くの業界関係者への負債を少しでも解消するためにも、弊社からの支援を視野に検討を致しましたが、旧経営陣、前代表取締役の債務も保障せねばならないという理不尽な状況に繋がり、十全に返済を厚くする事が叶いませんでした」とコメント。
ガイナックスによると、経営陣の刷新などを図ったものの、旧経営陣が株主として残る状況は変わらず、前体制時に積み上がった高額負債の解消は実現しなかったという。24年5月には債権回収会社から債権請求訴訟の提訴を受け、業務の継続は困難と判断。今回の破産申請に至ったとしている。
なお、新世紀エヴァンゲリオン関連の版権やガイナックスの商標・称号などについては、すでにカラー側で管理しており、ガイナックスはこれら権利を保有していない。加えて、ガイナックスが管理していた作品の今後の運用については「破産手続きによる確定後、別途お知らせする所存」(ガイナックス)としている。
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