懐かしいアニメの公式サイトを見たら、なぜかオンラインカジノの宣伝サイトになっていた──と、X上で話題になっている。そのアニメは2010年に放送した「怪盗レーニャ」。モーニング娘。の田中れいなさんをモチーフにしたコメディアニメで、田中さん本人が声優を務めたことでも知られる。
そのWebサイトは一見、一般的なアニメ公式サイトにみえる。ストーリーやキャラクター紹介などのメニューがあり、DVD販売情報なども掲載している。
しかし、スクロールした先には「アニメの次はオンラインカジノ!」「貴方の心を鷲掴み!な、怪盗レーニャとネットカジノ」といったコンテンツが並んでいた。何らかの理由で手放したドメインを第三者が入手し、怪盗レーニャ公式サイトを模したオンラインカジノ誘導サイトを作ったとみられる。
ドメインの所有者などの情報が分かる「Who is」で検索すると、2020年5月に個人名で登録されていた。こうした事例では、新しい登録者が前の使用者が築いたドメインパワーにただ乗りできてしまう上、今回はさらに“偽サイト”として怪盗レーニャの著作物まで悪用している模様だ。
実際、Googleで「怪盗レーニャ」と検索すると当該サイトが一番上に出てくる(23日午前10時時点)。URLはかつての公式サイトと同じなので、放送当時にリンクを張ったWebサイトやSNS投稿からも訪問者はあるはずだ。例えば怪盗レーニャに参画したKDDIの発表資料(2009年11月)にも公式サイトとして、このURLや二次元コードが掲載されている。
怪盗レーニャを企画・制作したアップフロントスタイル社はすでに存在しないため、ITmedia NEWSは田中れいなさんの所属事務所に問い合わせた。すると、すでにこの件は把握しており「当時の制作委員会幹事の角川さんに対応をお願いしている」とした。
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