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アフリカ「ホームタウン」、Google Maps書き換え相次ぐ 新潟・三条市はガーナ市役所に

» 2025年08月25日 17時46分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 国際協力機構(JICA)からアフリカ諸国の「ホームタウン」の認定を受けた市の庁舎の名称が、インターネットの地図サービス「Google Maps」で、アフリカの国名に書き換えられるいたずらが相次いでいる。Google Mapsの情報を修正する機能を悪用し、誹謗(ひぼう)中傷目的で悪意の第三者が書き換えているとみられる。

photo 「ガーナ市役所」と表示されている新潟県三条市役所

 25日午後4時半時点で、地図上の新潟県三条市役所をクリックすると「ガーナ市役所」、愛媛県今治市役所は「今治市役所(モザンビーク)」とそれぞれ表示されている。千葉県木更津市の庁舎は一時、「木更津市役所 朝日庁舎(ナイジェリア)」「ナイジェリア市役所 駅前庁舎」と書き換えられていたが、その後修正された。

 Google Mapsでは利用者が表示されている場所の住所や名称などについて、「修正を提案」する形で書き換えることができる。修正をするのは、提案を受けた米Googleという体をとっているが、修正にかかる時間の短縮を優先して間違っていても再修正で対応するという方針のため、間違った情報でも書き換えが反映され、提案内容が正しいかどうかは審査されていないのが実態だ。

 広島市の原爆ドームを「核実験場」と書き換えるような不謹慎ないたずらをはじめ、SNSなどで炎上した店舗などを攻撃する目的で、名称を書き換えたり、口コミ欄で誹謗中傷したりする事態が国内外で相次いでいる。

 今回の書き換えの被害を受けた各市は、横浜市で開かれた第9回アフリカ開発会議(TICAD)に合わせてホームタウンの認定を受けた。人口減少対策として移民を受け入れることになるとする投稿が独り歩きし、治安悪化につながるなどとする波紋が広がっている。

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