情報通信研究機構(NICT)は1月20日、大規模な太陽フレアが発生し、地球方向へ噴出された高速コロナガスにより、地磁気嵐の発生などが確認されたと発表した。GPSを用いた高精度測位や短波通信、人工衛星の運用などに影響する可能性がある。
19日午前3時9分、太陽面の中央付近に位置する黒点群でX1.9の太陽フレアが発生した。規模としては2025年11月の太陽フレア(X5.1)などに比べれば大きくないものの、「発生した高エネルギー粒子があまりない規模で、前回は2003年にあった、というレベル。太陽風の速度も速く、これが地球周辺の磁気嵐の原因になった」と説明する。
米国の静止軌道衛星GOESの観測によると、静止軌道上で観測される陽子の密度は上昇し、19日の午前7時55分に10PFUを超えて「プロトン現象」と呼ばれる状態に。その後も上昇を続け、20日になって3万7000PFUまで上昇した。
この影響で、NICTが宇宙関連の事業者向けに提供している宇宙天気イベント通報システム「セイファー」(SAFIR:Space weather Alert For social Impacts and Risks)は、25年6月の運用開始以来、初めて警報を発出した。その後、プロトン現象はセイファーの注意報レベルを下回るレベルになったが、20日午後9時現在もまだ通常よりも高い状態が続いている。
NICTによると、この宇宙天気の乱れは今後半日から1日程度は継続する可能性があるという。なお、携帯電話通信への影響など一般への影響はないとみられている他、低緯度オーロラの観測チャンスもあるという。
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