米NVIDIAは7月1日(現地時間)、AI関連企業がGPU搭載のAIインフラへ容易にアクセスできるようにする新たなビジネスモデルを発表した。AIクラウド事業者との間で収益分配と資金調達支援を組み合わせた仕組みを構築し、新興企業やモデル開発企業、研究機関などの計算資源調達を後押しする。
同社によると、AI業界はモデル開発中心の段階から、本番運用を重視する段階へ移行しており、トークンを継続的に生成する「AIファクトリー」向けの計算需要が急速に拡大しているという。こうした需要には、迅速に稼働可能で高い稼働率を維持できる、大規模かつマルチテナント型のアクセラレーテッドコンピューティングへのアクセスが必要だと説明している。新興のAI企業はこれまで資本集約的なインフラへのアクセスが限られており、長期契約を結んでも計算資源の資金調達につながらないケースが多かったとしている。
この新ビジネスモデルでは、AIクラウド事業者がAIネイティブ企業や大企業、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)向けにNVIDIA製インフラを調達し、クラウドサービスを提供する。NVIDIAは通常の製品販売に加え、対象キャパシティに応じたクラウド収益の一部を受け取る。
同社は、この枠組みにより成長率の高いAIネイティブ市場でプラットフォームの普及を加速するとともに、利用量に連動した継続的な収益源を確保できるとしている。一方、モデル開発企業や推論プロバイダー、エージェントプラットフォーム、AI活用を進める企業は、拠点選定や電力調達、施設建設、ハードウェア導入を待つことなく、フルスタックのアクセラレーテッドコンピューティングを迅速に利用できるとしている。
この取り組みの下、NVIDIAのAIファクトリー向け統合プラットフォーム「DSX」に準拠したAIファクトリーの構築を進めている。オーストラリアでソブリンAI事業を展開する米Sharon AIは最大4万基のNVIDIA製GPUを導入する計画だ。豪Firmus Technologiesは、インドネシアにDSX AIファクトリーのキャンパスを建設中で、最終的に最大360MW、GPU換算で最大約17万基規模への拡大を見込む。
NVIDIAは今回の取り組みを、AIインフラ調達の新たなモデルと位置付けており、今後は参加するAIクラウド事業者の拡大も視野に入れている。
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