CDを生んだソニーが、ゲームの“円盤”に終わりを告げる事情 プレステとディスクの30年史(1/3 ページ)
ついに来たか、という印象だった。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、PlayStationコンソール向けの新作ゲームのディスク生産を2028年1月に終了する。ゲームの流通手段としての光学ディスクは40年近い歴史を持つが、いよいよ終わりが見えてきたようだ。
もともと音楽用に開発されたCDは、比較的早い時期からコンピュータゲームにも活用されていた。CDは1970年代にソニーとフィリップスが共同開発し、82年に音楽CDとして市販を開始。その3年後の85年ごろにはコンピュータ向けのCD-ROMも登場した。
88年には、NECのゲーム機「PC Engine」向けに、外付けの光ディスクドライブ「PC Engine CD-ROM2(シーディーロムロム)」が登場。PC Engineは、それまでは「HuCARD(ヒューカード)」と呼ばれるカード型のROMでゲームを供給していたが、CD-ROM2の登場で200倍以上の容量を使えるようになり、ムービーパートが一気にリッチに。まるでアニメを見ているようなオープニングムービーに当時のゲームファンは歓喜した。
次世代ゲーム機と次世代メディアの抱き合わせ商法
ソニーがCD-ROMを採用した初代「PlayStation」を発売したのは94年。ゲームコンソールとしては後発だが、当時としては高速なポリゴン描画で3Dグラフィックスの地平を開き、大ヒット商品になった。また、音楽CDを再生できたことも支持された要因の一つだったとみられる。
何しろ音楽CDは当時、「バブル」と言われたほどのブーム。98年に出荷数はピークを迎え、1年間でアルバム・シングル合わせて約4億5700万枚が売れた(出典:日本レコード協会)。高価なオーディオ機器を買わなくても、手頃なゲーム機で音楽CDを楽しめたことでユーザーの裾野は広がった。
これが成功事例となったのか、ソニーは続く「PlayStation 2」(2000年発売)に、当時はまだマイナーだったDVD-ROMを採用し、ゲームの大容量化と共に、DVDソフトの再生という付加価値を加えた。これも成功し、世の中にDVDプレイヤーが増えたことで映画DVD販売やレンタルビデオ店のDVDへの移行が進む。国内DVD市場は2000年代後半にピークを迎える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Ankerのスピーカーでまた発火事故 過去にも5回の火災で回収・交換中 消費者庁「直ちに使用中止を」
-
2
「さくらのレンタルサーバ」に不正アクセス 583アカウントが不正ログイン被害、個人データなど漏えいのおそれ
-
3
「うんこミュージアム」公式サイト改ざん被害、個人情報4人分流出のおそれ
-
4
両毛システムズ、社内システムに不正アクセス被害
-
5
千葉水害、半数以上が“ハザードマップの浸水エリア外”で起きていた ウェザーニューズ調査より
-
6
LINE着せかえ“デザイン崩れ”問題、返金フォーム設置 ただ「返金できない場合も」
-
7
「Claude」の“見えない透かし”、Anthropicが仕組みを説明 「完全な書き直しなら消える」
-
8
スマートリングは日本でブレイクするか 高精度な睡眠モニターと分析の「Ultrahuman Ring AIR」を試す
-
9
Ankerの充電式スピーカーで発火事故 異物混入で自主回収中の製品 消費者庁「直ちに使用を中止して」
-
10
河川監視のライブカメラ水没か――千葉豪雨、村田川の映像が水中に 「こんなの初めて見た」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR