H.264ライセンスの一部恒久無料化、「何も変わらない」とMozilla幹部:せかにゅ
「無料ネット動画配信にはH.264ライセンス料を課さない」というMPEG LAの決定の重要性に、Mozilla幹部は疑問を投げかけている。
H.264ライセンス一部無料化にMozilla幹部がコメント
MPEG LAが無料ネット動画配信に対してH.264技術のライセンス料を恒久的に無料にすると発表したが、Mozillaのエンジニアリング副社長マイク・シェイバー氏はこの決定の重要性に疑問を投げかけている。シェイバー氏は「MPEG LAはもともと2015年まで無料動画のライセンス料を免除する予定だったため、それまでは現状と何も変わらない」と指摘、また後継規格であるH.265の標準化が進められていること、Googleが提唱するフリーのWeb動画コーデックWebMなどの台頭から、「4年後にH.264がまだ重要性な規格かどうか分からない」としている。
今回の無料化決定は、ネット上での無料動画配信に関するもので、有料動画やコーデック開発は対象外となる。Mozillaは以前から、ライセンス料の支払いが必要になるという理由と、「特許で保護されたフォーマットに依存すれば自由なソフトウェア開発が制限される」との理由から、FirefoxでH.264に対応していない。FirefoxはGoogleのオープンフォーマットWebMを支持している。WebMはMozillaのほかOpera、Adobe、Skypeなども支持しており、MPEG LAがH.264ライセンスの一部無償化に踏み切ったのはWebM対抗策ではないかとの見方もある。
Mozilla shrugs off 'forever free' H.264 codec license(The Register)
Mac版AutoCAD復活
Autodeskが18年ぶりに「AutoCAD」のMac版をリリースする。AutoCADのMacネイティブ版は1992年を最後に途絶えていたが、Autodeskは2006年にAppleがIntelプロセッサを採用して以来、仮想化でMacをサポートしてきた。さらに同社はiPhone、iPad向けに、CADファイルのインポート・エクスポート、修正ができるAutoCADを提供するという。同社は既に、コンシューマー向けにiPhoneとiPadに「Sketchbook Mobile」「Sketchbook Pro」を提供している。
Hell Freezes Over: AutoCAD Returns to Mac(Mashable)
iPadが「24時間以内に出荷」に
iPadの供給が需要に追いついてきたようだ。8月30日の時点で米Appleのオンラインストアには、iPadを注文から24時間以内に出荷すると書かれている。iPadは一時人気のあまり供給が追いつかず、数週間待たされることもあった。米国外では発売が1カ月延期された。同製品は4月3日に発売されて以来、80日間で300万台以上売れた。
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