「Oculus Quest」でVR体験が“爆上げ” 約5万円で最高級を楽しめる新時代に突入 その魅力に迫った(4/4 ページ)
5月21日に発売した新製品「Oculus Quest」の注目ポイントを解説します。
「Oculus Quest」の感動は初期設定から
自由に動き回れる6DoF対応のVRヘッドセットは、プレイヤーが現実の壁や障害物に当たらないようにプレイエリアを指定しておく機能があります。Oculus Questでは、カメラで写した周囲の様子を見ながら、床に線を書いてプレイエリアを指定する「ガーディアン」というシステムがあります。
ガーディアンでプレイエリアを指定すると、そこに仮想的な壁が浮かびます。壁に近づくと網目状のガイドが表示されるので、ゲームに夢中になっていても現実の障害物を避けられる──という仕組みです。Wi-FiのSSIDごとにプレイエリアを記録しているようで、会社と家を行き来しても、それぞれのプレイエリアを自動で切り替えてくれます。
ちなみにOculus Questでは、壁を無視して外に出ると、現実世界をカメラで写した白黒映像に切り替わります。つまり、VRヘッドセットを着けたまま飲み物を取りにいったり、ソファに座ったりできます。
これはケーブルレスのOculus Questだからこそできる唯一の体験で、VRと現実が融合する感覚は絶妙です。VRゲームをプレイする以上に、スタンドアロンVRヘッドセットの将来性を感じたり、わくわく感を得られたりする部分かもしれません。
“VRオタク”じゃない、普通の人にも自信を持って勧められるデバイス
これまでのハイエンドVRは、「あの周辺機器も買いそろえなければ十分に楽しめない」「自宅にセンサーを設置するなら、こんな工夫が必要だ」「PCのスペックは○○以上で」──といった、手にした者にしか分からない細かな苦労や手間があります。新しいもの好きの人以外には、購入を勧めづらいのが正直なところでした。
Oculus Questは、これ一つで完結する、現時点で最高クラスのVR体験を楽しめるオールインワンデバイスといっても過言ではありません。完成度の高い現状に満足せず、さらなる進化を期待してしまいます。
ハイエンドVRのすごさを手軽に知ってもらえる現時点で最強のVR布教マシンです。VRの入門機ではなく普及機として、未体験の方はぜひ試してみることをお勧めします。
関連記事
- Oculus GoでSteamVRが動く「ALVR」がすごい ケーブルレスのハイエンドVRを体感 VRchatも遊べる
Oculus GoとGear VRで、PCVRの映像をワイヤレスで飛ばして体感できるアプリが登場。 - 「Oculus Quest」来春399ドルで発売へ 初のポジショントラッキング搭載無線VR HMD
Oculus VRが2016年からコードネーム「Santa Cruz」で開発してきた「Inside-out」トラッキング搭載の完全無線VR HMD「Oculus Quest」を来春発売すると発表した。価格は64GBモデルが399ドル(約4万5000円)だ。 - Oculus QuestとRift Sが予約開始
Oculus VRのVR HMD新製品が発表された。Oculus Questは待望のルームスケールスタンドアロン製品だ。 - 「Oculus Quest」向け「スター・ウォーズ」コンテンツ来春公開へ
来春発売の6DoFスタンドアロンVR HMD「Oculus Quest」向けの「スター・ウォーズ」コンテンツ「Vader Immortal: A Star Wars VR Series」が三部作で登場する。 - Oculusの一部コントローラに“不適切な”イースターエッグ刻印 共同創業者がツイート
Facebook傘下のOculus VRの共同創業者でVR製品責任者のミッチェル氏が、これから出荷予定の「Oculus Quest」と「Oculus Rift S」のコントローラの一部に“不適切な”イースターエッグが潜んだまま出荷されるとツイートした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.