ボーズの「音のAR」を日本で体験した
米Boseが開発したサングラスとして話題になった「Bose Frames」(199.95ドル)は「Bose AR」と呼ばれる「音のAR」(拡張現実)を始めて実装したウェアラブルデバイスだ。第2弾として、今年5月には米国などでBose AR対応のノイズキャンセリングヘッドフォン「Bose Noise Cancelling Headphones 700」(399.95ドル)が発表されている。今回はこのBose ARを日本で試した。
Bose ARは、Bluetooth接続したスマートフォンのGPS情報に基づき、周辺に関連する情報を音で提供する。例えば、空港に行くと出発ゲートの位置を音声で説明したり、歴史上の人物の銅像の前に立つとその人物の有名なスピーチを再生したりする。またBose Noise Cancelling Headphones 700では、音楽用ヘッドフォンという点を生かし、音楽や環境音などをARで楽しめるコンテンツも用意した。
Bose AR対応機器はどちらも日本未発売だが、実は現行の「QuietComfort 35 II」でも運が良ければ音のARを体験できる。「運が良ければ」というのは、QuietComfort 35 IIの生産時期によって対応している製品と、対応していない製品があるためだ。具体的には、今年5月29日に発売された限定カラー「ローズゴールド」か、同時期より後に出荷された通常色「シルバー/ブラック」なら、iOS版アプリとの組み合わせでBose ARが使える(Androidは未対応)。
確認するには、専用アプリ「Bose Connect」をiOSデバイスにダウンロードし、ヘッドフォンとBluetooth接続すればいい。画面の下の方に“口ヒゲ”のようなBose ARアイコンが表示されていれば対応している証拠だ。
アイコンをタップした先にはBose AR対応のアプリが並ぶ。今のところ、アプリ、専用コンテンツともに無料でダウンロードできる。まずはボーズ純正アプリの「Bose Radar」をiPhoneにインストールした。
Bose Radarアプリで専用音源をダウンロードすると、アメリカのビーチリゾートの環境音や、アーティストが演奏した音楽などを臨場感たっぷりで楽しめる。Bose ARは、ヘッドフォン内蔵のセンサーでユーザーの頭の向きを検知し、それに合わせて音を定位させる仕組み。例えば音楽ライブのコンテンツで右側にピアノがあるとき、右を向くとピアノの音が正面から聞こえるといった具合だ。これは確かに音のARだ。
次にスマートフォンで取得した位置情報を基に、ランドマークに近づくとヘッドフォンから音声ガイドが流れる「NaviGuide」アプリを試そうとしたが、残念ながらまだ日本向けコンテンツはないようだ。音声ガイドは国内のランドマークに対応しておらず、単に英語表記で使いにくい地図アプリでしかなかった。
ボーズは、Bose AR対応アプリの開発者やコンテンツ制作者に向け、ソフトウェア開発キット「Bose AR SDK」を公開している。新しいBose Noise Cancelling Headphones 700が日本に上陸するころには(国内発売時期は未定)、日本語で楽しめるARアプリも出てくるかもしれない。ゲームや音楽などエンターテインメント用途はもちろん、観光ガイドなど商用サービスの展開にも期待できそうだ。
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