この頃、セキュリティ界隈で
ランサムウェアも生存戦略 「DarkSide」は「BlackMatter」に? 現れては消えるサバイバル術(1/2 ページ)
米大手石油パイプラインを停止させ、多額の身代金を脅し取ったランサムウェア集団「DarkSide」。騒ぎが大きくなりすぎて姿を消していたが、しばらく身を潜めた後に名前を変えて再浮上しているらしい。
DarkSideのように攻撃用のツールやサポートを提供する「サービスとしてのランサムウェア」ビジネスを展開する集団は幾つもあり、次々に現れては消える。しかし元をたどればそれほど数は多くないのかもしれない。
DarkSideは今年5月、米南東部で一時的に燃料不足に陥る事態を引き起こしたことで、米政府や捜査当局が総力を挙げて摘発に乗り出した。その後、暗号資産やサーバなどのインフラを差し押さえられたとして廃業を宣言。米司法省は6月、Colonial PipelineがDarkSideに支払った身代金の一部を回収したと発表した。
ところがそれから1カ月ほどたって、「BlackMatter」という新手のランサムウェア集団が浮上した。BleepingComputerによれば、同集団は被害企業に対して300万〜400万ドルの身代金を要求しているという。
BlackMatterの被害者から入手した復号ツールをセキュリティ企業Emsisoftの専門家が解析した結果、BlackMatterはDarkSideと同じ独自の暗号化手段を使っていたことが判明した。「われわれが目にしているのはDarksideのリブランドだと確信した」とEmsisoftのファビアン・ウォーサーCTOは言う。
そうした挙動を見せているのはDarkSideだけではない。
Krebs on Securityによると、別のランサムウェア集団「REvil」は、2019年6月に突然廃業を宣言したランサムウェア集団「GandCrab」が前身だった。そしてGandCrabの登場とほぼ同時に姿を消した「Cerber」が、そのさらに前身だったらしい。
REvilは7月、IT管理サービス企業Kaseyaのソフトウェアを狙った攻撃で注目を浴び、米バイデン大統領がロシアのプーチン大統領に介入を求める政治問題に発展。その直後にREvilは姿を消した。
「サイバー犯罪ビジネスにとって、最発明は基本的なサバイバルスキルだ。自分たちの消滅や引退を装って新しいアイデンティティをつくり出すのは昔ながらの手口だった。その目的は、捜査当局の目をそらしたり、一時的に別の所に注意を向けさせることにある」(Krebs on Security)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この頃、セキュリティ界隈で
海外のセキュリティ関連ニュースを追い続けている鈴木聖子さんによる、最近のセキュリティニュースブリーフィング。隔週でお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
AI学習への利用拒否をrobots.txtで一括指定へ OpenAIやGoogleなどが対応表明
-
2
FBI、Binanceからの60億ドル超の暗号資産窃盗は北朝鮮「TraderTraitor」の犯行と発表
-
3
Anthropic、「Claude」の「Max 20x」を「Ultra」に名称変更 月200ドルで5時間ごとの利用制限を撤廃
-
4
総務省、GMO攻撃者サイトの「ブロッキング」を通信各社に要請 報道
-
5
日本郵政「ゆうID」不正ログイン、他社で流出したパスワード使うリスト攻撃か……2段階認証必須に
-
6
「PayPay連携の銀行から、お金全部盗られた」被害報告……原因と対策は? PayPayに聞いた
-
7
「低評価でキャラが悲しげな目」 モスバーガーのアンケートがSNSで話題 運営会社に狙いを聞いた
-
8
松屋のアプリに不正アクセス、約238万件の個人情報が漏えい 停止中の補償も予定
-
9
楽天カード、本人認証をワンタイムパスワードに統一 27年2月から順次
-
10
Binanceの約1兆円流出、北朝鮮ハッカー集団「TraderTraitor」の犯行か
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR