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まだChatGPTを使ってない人は「人生を悔い改めた方がいい」――孫正義節が炸裂(1/2 ページ)

「ChatGPTは何回もテレビにも新聞にも雑誌にも出ているのに、それを自分自身で毎日活用してないと。もうそれは電気を否定するとか自動車を否定する人と同じ」――10月4日に東京都港区で開催された「Softbank World」の基調講演で登壇したソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長の孫正義氏は、“孫節”を効かせながら生成AIの威力と、AGI(汎用人工知能)が登場する未来について語った。

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 「ChatGPTは何回もテレビにも新聞にも雑誌にも出ているのに、それを自分自身で毎日活用してないと。もうそれは電気を否定するとか自動車を否定する人と同じ」――10月4日に東京都港区で開催された「Softbank World」の基調講演で登壇したソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長の孫正義氏は、“孫節”を効かせながら生成AIの威力と、AGI(汎用人工知能)が登場する未来について語った。


ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長の孫正義氏

10年以内に来るぞ「AGI」

 「Stable Diffusion」や「ChatGPT」の登場以降、生成AI周りの進化が著しいが、孫氏も生成AIにのめり込んでいるようだ。ディベート相手として毎日GPT-4版のChatGPTと議論を重ね、そこで生まれたアイデアを特許として申請。「今月中に1000件を突破する。集中した日は1日30件申請している」という。今はそれぞれキャラクターを設定しChatGPT内でもディスカッションさせており、「議論がガンガン進む。うちの役員とディベートするよりも……あまり言うと彼らに怒られるが、GPTの方が安く使える」という、冗談に聞こえない冗談も飛び出た。

 GPT-4が医師免許試験に合格したり、複数の言語を自在に操れたり、一部だがすでに平均的な人間以上の性能を持っていることから、孫氏は「AGIは10年以内に実現される」と予測する。AGIとは、既存のAIのように特定分野に特化したものではなく、1つのAIであらゆる分野に対応できる万能なAIを指す。特に孫氏が定義するAGIとは「全人類の叡智の総和の10倍」を実現するもので「10倍優れていると、もはや議論の余地がないぐらい優れた知能ということになる」「(AGIが)10倍になるということは、人間対サルの状態がAGI対人間になる。AGIを触る人と触らない人で、人間対サルぐらいの差ができてしまう」(孫氏)


10年以内にAGIが出現すると予想。正確に10年というよりも8年だったり12年だったりするかもしれないが、大まかにその周辺の時間軸で到来するだろうとする

 これは、サルのニューロン数が人間の10分の1であることから、AGIと人間の対比として孫氏が用いたもの。さらにAGIの10年後には1万倍になると予測しており、これを孫氏はAGIを超えた「ASI」(Artificial Super Intelligence)と呼ぶ。「1万倍というのは人間対サルじゃなくて、人間対金魚になる」(孫氏)――つまり、ASI対人間は、人間対金魚に等しいと指摘する。「彼ら(AGI)の方が100倍、1000倍、1万倍賢い時代が来たら我々はどうすりゃいいんだ、我が社はどうすりゃいいんだ、 私はどうすりゃいいんだ、その本質を考える時が来た」(孫氏)


冒頭で金魚には「ABC」を教えられないと紹介した孫氏。「ASI」が到来したときに人間との知能差が、人間と金魚とおなじになると語る
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