ナナオ、キャリブレーションセンサー内蔵の24.1型WUXGA液晶「ColorEdge CG245W」:調整の手間を大幅に削減
ナナオの「ColorEdge CG245W」は、シリーズ初となるキャリブレーションセンサー内蔵ディスプレイ。スケジュール設定による自動キャリブレーション機能も持つ。
ナナオは2月25日、カラーマネジメント対応の24.1型ワイド液晶ディスプレイ「ColorEdge CG245W」を発表、4月9日に発売する。価格はオープン、EIZOダイレクトでの直販価格は20万9790円だ。
ColorEdgeシリーズ初のキャリブレーションセンサー内蔵モデル。小型キャリブレーションセンサーを画面上部のフレームに内蔵することで、センサーを着脱せずにハードウェアキャリブレーションが可能だ。センサー位置の関係で画面上部を測定することになるが、工場出荷時に画面中央との相関が取られ、キャリブレーション実施時に画面全体が最適になるように調整されている。液晶パネルとセンサーのばらつきも1台ずつ調整済みで、精度の高いキャリブレーションを実現できるという。
センサーの内蔵に伴い、接続したPCに関係なく、ディスプレイ単体で定期的なキャリブレーションが実施できる「セルフキャリブレーション」にも対応した。実施タイミングをスケジュール設定することで、PCの電源がオフの状態でもユーザー不在で自動キャリブレーションが行える。
また、キャリブレーションの正確性を高めるため、ディスプレイのエージング状態(電源を入れてから表示が安定するまでの一定時間、ディスプレイを表示したままの状態にすること)を測定し、エージング完了後にセルフキャリブレーションを実施することも可能だ。エージング完了までの目安は画面のインジケータ表示で確認できる。
CG245Wに標準添付されるキャリブレーションソフトの「ColorNavigator ver.5.4」は、コレレーションツール「Correlation Utility」を新たに搭載した。基準としたいほかの外付けセンサーの測定結果に、内蔵センサーの測定結果を合わせること(コレレーション)が可能だ。これにより、CG245Wで内蔵センサーを使用する場合も、1台のセンサーを基準に複数台のColorEdgeが管理できる。
液晶ディスプレイの基本的な表示性能は、2009年8月に発売された「ColorEdge CG243W」と同様だ(CG243Wは併売される)。IPS方式の液晶パネルを採用し、Adobe RGBカバー率98%、NTSC比102%の広色域をサポートする。そのほか、sRGBや、EBU、Rec709、SMPTE-C、DCIといった放送規格の色域とガンマを再現するカラーモードを持つ。階調性を高める16ビット内部演算処理/12ビットLUT(ルックアップテーブル)、輝度や色度のムラを低減するデジタルユニフォミティ補正回路などの高画質化技術も備えている。
基本スペックは、輝度が270カンデラ/平方メートル、コントラスト比が850:1、応答速度が白→黒→白で13ms/中間階調域で5ms、視野角が上下/左右ともに178度だ。映像入力は2系統のDVI-I(HDCP対応)、1系統のDisplayPortを装備し、DisplayPort利用時は10ビット入力による最大約10億7374色の表示に対応する(10ビット対応グラフィックスカード/ソフトウェア環境が必要)。そのほか、アップストリーム×1、ダウンストリーム×2のUSB 2.0ポートを搭載する。
スタンドは同社独自のFlexStandを採用。上30度のチルト、左右で各172度のスイベル、157ミリ(最大182.5ミリ)の昇降、右回り90度回転による縦位置表示が可能だ。暗所でもボタン表示を確認できるLEDフロントボタンを採用し、ボタンの輝度は7段階に調整できる。本体サイズは566(幅)×242~256(奥行き)×396.5~553.5(高さ)ミリ、重量は約10.1キロだ。製品には縦位置でも利用できる新型の遮光フードが付属する。
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