レビュー

その利用シーンは縦横無尽──「IdeaPad Yoga 13」をグニッと折って使ってみる見た目と違ってまじめなUltrabookなんです(1/3 ページ)

2012 CESの衝撃的な登場から“Yoga”は、ずっと注目され続けてきた。果たして、ユニークな見た目だけの一発屋なのか? 真に使える実力者なのか?

レノボがなんといおうとも、やっぱり気になる“変形”Yoga

変形ギミックが注目されがちなIdeaPad Yoga 13だが、正当なクラムシェルタイプのUltrabookとしても高い性能を有する

 IdeaPad Yoga 13は、液晶ディスプレイを360度と底面まで開くことで、クラムシェルスタイルとスレートスタイルのタブレットのように“変形”できるUltrabookだ。本体の重さが約1.53キロと、片手て小脇に抱えて使うにはやや重い。レノボ・ジャパンは、裏まで開く液晶ディスプレイによって、IdeaPad Yoga 13を4つのモードで使うように提案している。それは、クラムシェルスタイルで使うノートブックモードに、液晶ディスプレイを底面まで360度開いたスレートスタイルで使うタブレットモード、そして、液晶ディスプレイを開く途中、約300度程度開いた、液晶ディスプレイをボディの前面に設置したスタイルのスタンドモード、そして、さらに開いて屋根のようなスタイルで使うテントモードだ。

 ノートブックモードは、通常のクラムシェルスタイルノートPCと同様の使いかたになる。ただし、ディスプレイにタッチパネルを内蔵しているのに加えて、OSにWindows 8 Proを導入しているので、キーボードとタッチパッドで“無理して”操作するのではなく、自然なアクションでWindows 8を使うこともできる(もっとも、ショートカットキーを習得することで、キーボードでもWindows 8はだいぶ使いやすくなる)。

 液晶ディスプレイを底面側まで完全に開いた状態で、その姿はスレートタイプとなり、タブレットPCのように使うことになる。分厚い本体で持って使うのは無理に思える従来のコンバーチブルタイプのノートPCとは違い、本体の厚さが、16.9ミリと薄いこともあって、大画面のタブレットデバイスと、見た目はほとんど変わらない。デザインとしても無理のないスレートスタイルのタブレットPCだ。ただ、重さが約1.5キロとスレートタイプのタブレットデバイスとしては重い。クラムシェルのノートPCとして携帯するには、それほど重くないが、立った姿勢において“片手で”本体を持ちながら使うのは、短い時間でもつらかった。そうなると、片手で持つのはあきらめて、本体を机なりテーブルなり自分の腹やひざに載せて使うようになる。IdeaPad Yoga 13のスレートスタイルでは、本体を水平において、テーブルPCのように使うのが無理のない運用だろう。

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 液晶ディスプレイを立てて使いたいなら、専用のスタンドが必要になるが、IdeaPad Yoga 13は、「スタンドモード」にすることで、液晶ディスプレイを本体の前においたスタイルで利用できる。PCの操作も、タッチパネルとWindows 8の組み合わせなので、キーボードが使えない制約を意識しなくていい。同様に、液晶ディスプレイを立てて本体が自立してほしいが、スタンドモードのように本体底面積の333.4(幅)×224.8(奥行き)ミリのスペースを確保できない場合は、さらに液晶ディスプレイを開いて(見た目には、さらに“折る”感じになる)、屋根のように立ててしまう「テントモード」にすると、設置に要するスペースはさらに少なくてすむ。

 実際、外出中にIdeaPad Yoga 13のような13型ワイド以上の液晶ディスプレイを搭載するモデルを使おうとすると、喫茶店のカウンターや乗り物が用意するテーブルなど、そのままおいて使えない場面に意外とよく遭遇する。また、実体験として、自宅のテーブルは、常に片付いておらず、ノートPCを置くのも一苦労するが、Webページにアクセスしてコンテンツをみるとか、検索エンジンを使うなど“ちょっと使い”のときに、テントモードのIdeaPad Yoga 13は、片付いていないテーブルでも気軽に使えてしまう。

 なお、同様の方法を採用するコンバーチブルなUltrabookに、Let'snote AX2がある。こちらも、機構的にはテントモードが可能だが、設定の関係でテントモードでは画面の天地が逆になったまま表示してしまう。画面表示をユーザーが回転することで正常にできるが、テントモードでも自動で画面を回転してくれるIdeaPad Yoga 13が使いやすい。

IdeaPad Yoga 13の“Yoga”たる4つの変形モード。クラムシェルスタイルの「ノートブックモード」のほかに、「スタンドモード」(写真=左)、「テントモード」(写真=中央)、そして「タブレットモード」(写真=右)をユーザーの利用シーンに合わせて使い分ける

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