1000円を切る格安SIMで快適に“高速通信”できるのか 実測してみた(2/3 ページ)
1カ月間、もしくは1日に限られた量だけ高速通信ができることをウリにした格安SIMが流行の兆しを見せている。キャリアで普通に契約したSIMと比較して、格安SIMで高速通信は快適にできるのか、試してみた。
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | ping(ミリ秒) | |
---|---|---|---|
1回目 | 9.49 | 4.87 | 40 |
2回目 | 11.79 | 4.80 | 30 |
3回目 | 10.35 | 4.91 | 40 |
4回目 | 10.62 | 7.39 | 39 |
5回目 | 10.72 | 9.02 | 42 |
平均 | 10.59 | 6.2 | 38.2 |
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | ping(ミリ秒) | |
---|---|---|---|
1回目 | 11.06 | 5.02 | 38 |
2回目 | 10.42 | 4.58 | 40 |
3回目 | 13.16 | 4.70 | 37 |
4回目 | 11.01 | 4.31 | 41 |
5回目 | 10.13 | 6.11 | 49 |
平均 | 11.16 | 4.94 | 41 |
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | ping(ミリ秒) | |
---|---|---|---|
1回目 | 10.22 | 5.18 | 59 |
2回目 | 7.65 | 5.17 | 46 |
3回目 | 9.78 | 15.82 | 50 |
4回目 | 7.34 | 5.55 | 52 |
5回目 | 8.81 | 14.03 | 51 |
平均 | 8.76 | 9.15 | 51.6 |
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | ping(ミリ秒) | |
---|---|---|---|
1回目 | 7.68 | 12.02 | 48 |
2回目 | 7.50 | 10.89 | 42 |
3回目 | 7.84 | 8.39 | 48 |
4回目 | 7.54 | 4.33 | 39 |
5回目 | 8.27 | 4.60 | 46 |
平均 | 7.77 | 8.05 | 44.6 |
下り(Mbps) | 上り(Mbps) | ping(ミリ秒) | |
---|---|---|---|
1回目 | 14.85 | 7.79 | 42 |
2回目 | 10.97 | 6.07 | 38 |
3回目 | 0.34 | 0.05 | 34 |
4回目 | 0.36 | 0.18 | 51 |
5回目 | 0.40 | 0.17 | 29 |
平均 | 5.38 | 2.85 | 38.8 |
テストの結果はなかなか面白いものだった。
まず、NTTドコモの音声プランのパケット定額制とデータ契約はほぼ同じような結果となっている。下り平均は約10Mbps、上り平均は4~6Mbps、数値が小さいほど反応が良いと言えるpingは約40ミリ秒だった。もともとドコモの通信速度も特別に速いわけではない場所での計測だが、逆に高速な通信ができる場所を探して計測していない分、比較的自然な数値となったのではないだろうか。
上りのほうが速かったIIJmio高速モバイル/DとBIGLOBE LTE・3G
月間500Mバイトもしくは月間1Gバイトの高速通信ができるIIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプランのSIMとBIGLOBE LTE・3G エントリープランのSIMは、両方とも似たような傾向が見られた。
興味深い点がいくつかある。まず、下り平均通信速度だが、ドコモのプランでは約10Mbpsであるのに対して、この2社の下り平均はおおよそ8Mbpsだった。さらに面白いのは、上りの速度である。ドコモが平均4~6Mbpsだったに対し、倍近い平均8~9Mbpsという速度が出ている。下りの平均速度よりも上りの平均速度のほうが速いのだ。
上りと下りの通信速度を非対称にしているドコモのLTEは、主に下りの速度に対して上りでは半分~約3分の1程度というのが理論上の数値となっている。例えば150Mbps対応エリアでは、下りが最大150Mbpsなのに対し、上りは最大50Mbpsだ。しかし、IIJmio高速モバイル/DとBIGLOBE LTE・3Gのサービスは、逆の傾向を示している。これは恐らく、下りの通信の帯域は絞っているが、上りはその限りではないからではないだろうか。反応に対する数値であるpingは、ドコモ契約と比較しても若干遅めという結果を得られたが、10ミリ秒(1秒の100分の1)程度の差なので、その差を体感することはほとんどないだろう。
わずか2回で速度制限がかかったOCN モバイル ONE
OCN モバイル ONEに関しては少々残念な結果と、素晴らしい結果が同居することとなった。
まず、残念な結果であるが、表を見ても分かる通り、3回目以降の通信速度が不自然なほど遅くなっている。OCN モバイル ONEは、1日30Mバイトまで高速通信ができる契約なのだが、2回の速度テストでその30Mバイトを使いきってしまった。正確には3回目を行っている最中に極端に速度が低下したのちに計測エラーとなっているので、2.5回程度といったところであろうか。
一方嬉しい結果は2つ。1つが、速度規制に入る前の2回とも、下りも上りも非常に素晴らしい結果を残していること。下りでは10Mbps超え、これはドコモのデータ契約とほぼ同じ、そして上りも約7Mbpsと高速である。したがって、その日の制限である30Mバイトに達するまでは、かなり快適な通信速度で利用できるといえそうだ。
1日で多量の通信を行うには向いていない契約であるが、少量の通信を毎日行うのであれば他の格安SIMと比較しても快適かもしれない。
関連記事
格安SIMはなぜ安いのか? 契約期間はどうなっている?
通信事業者以外の会社が提供する「格安SIM」が注目を集めており、日常の中で「SIM」という単語を聞く機会も増えてきた。本連載では、格安SIMを初めて使う人に向けて、サービスや料金など運用のポイントから、SIMフリースマートフォン/タブレット、海外での活用方法までを解説する。月1000円未満でどれだけ通信できる?――MVNO大手4社の料金プランをチェック
1Gバイトまでフルスピードで980円という価格は、今、格安SIMを選ぶ上で1つの基準になりつつあるが、料金プランは各社で異なる。今回はMVNO大手のBIGLOBE、OCN、IIJ、そして日本通信の料金プランを紹介したい。Nexus 7 LTEモデルで使うための「低価格SIMカードサービス」、どれがお勧め?
7型タブレット「Nexus 7 2013(LTEモデル)」はLTEデータ通信対応で、さらにSIMロックフリーである。では「SIMカード」はどのサービスを選べばよいか。LTE対応タブレットを、できるだけ低価格に、お得に利用できるのはどれか。利用スタイル別に検証した。形状、使い回し、SIMロック――SIMにまつわるアレコレを調べてみた
スマートフォンを使う上でいろいろと複雑なのがSIMカード。形状やキャリア内での使い回し、SIMロック解除などはキャリアによって異なる。あらためて、SIMにまつわるさまざまな事項をまとめてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.