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「Amazon Alexa」と「Cortana」の連携機能を試して分かったこと鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(3/3 ページ)

電撃発表から約1年。ついに「Amazon Alexa」と「Cortana」の音声アシスタント連携機能がパブリックプレビューまで到達した。実際に試したレポートをお届けする。

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AlexaとCortanaを連携させる狙い

 まとめると、「AlexaスキルとしてのCortana」はあくまで「Echoデバイスから一時的にCortanaの機能(例えばメールやスケジュール、連絡先)を呼び出すための手段」であり、タイマーや音楽ストリーミングなどのAlexaに本来備わっている機能はそちらをメインに呼び出すものだということだ。

 逆にWindows 10 PCのCortanaからAlexaを呼び出すケースでは、例えばAlexaに照明などのスマート家電が接続されている場合、それをPC上から制御する場合など、やはり片方の音声アシスタントのみに連携された機能を一時的に呼び出す手段として使うことがメインになるだろう。その他、Cortanaから呼び出したAlexaは、Amazon.comの配送状況確認、買い物リストの項目追加、クイズなどに対応する。

 それぞれの音声アシスタントを俯瞰(ふかん)した場合、Alexaはメールなど仕事関連のデータを持っておらず、CortanaはWindows 10 PC以外の機器との連携が苦手でスキルが不足しているという問題を抱えている。互いの不足分を一時的に補間するというのが「Alexa・Cortana連携」の本懐というわけだ。

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 逆に考えると、Appleの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」ではこうした心配が少ない。つまり今回のAmazonとMicrosoftの音声アシスタント連携は、将来的にAlexaとCortanaがこれらの勢力と渡り合っていくための仕掛けともいえる。

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